著者
深見 俊崇 木原 俊行 小柳 和喜雄 島田 希
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.43, no.Suppl., pp.177-180, 2020-02-20 (Released:2020-03-23)
参考文献数
8

本研究では,レジリエンスの形成に関して先駆的に取り組まれているオーストラリアのBRiTEフレームワークを援用した中堅・ベテラン教師向け研修プログラムを構想・試行した.受講者のコメントからは,180分間という限られた時間にも関わらず,BRiTE の5つの視点を学ぶことで自身が取り組めていない点や自覚していなかった点に気づくことができ,レジリエンスを発揮するための実践につなげる可能性が認められた.
著者
島田 希
出版者
信州大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践研究 (ISSN:13458868)
巻号頁・発行日
no.10, pp.11-20, 2009-12
被引用文献数
1

This paper reviewsthe studies on teachers'1earmlgand development fromtheperspectives of teachers'knowledge acquisition. Traditional studies focused on what teachers need toknow In contrastthe recent studies focused on what teachersknowand showedthe characterisdcs of teachers' knowledge. Throughthe story, the narrative,and the discourse approaches, these studies showthat teachers'pracdcal knowledge is closely related totheir personal experiences and belief. However, little wasknoⅥm aboutthe methodswithwhich teachers formtheirknowledge. Therefore,this paper er reviewsthe studies onthe concrete methodsthat teachers have used in leaming, The findings showthat narrative approach whichincludes storytelling is effective for teachers'reflecdon and leam1ng, Exnilling teacherknowledge acqdsition and growth)mthe perspective of collaborative learn1ng Withother teachers is recommended for future research.
著者
木原 俊行 島田 希 寺嶋 浩介
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.167-179, 2015

本研究は,学校における実践研究の発展要因の構造に関するモデルを開発することを目的とするものである.そのために,4つの小中学校を対象として,研究推進リーダーを務めた教師に,実践研究の詳細について,聞き取り調査を実施した.得られたデータを,「専門的な学習共同体」の発展要因に関する先行知見を参照して整理し,また4校間で比較して,学校における実践研究の発展を促す要因の構造を暫定的にモデル化した.次いで,モデルの信頼性を検証するために,あらたに別の3つの小学校を対象として,研究推進リーダーを務めた教師に,同様の聞き取り調査を実施した.得られたデータを,再度「専門的な学習共同体」の発展に関する知見を用いて分析し,3校間で比較して共通項を導き出した.そして,それらとモデルの整合性を分析して,その信頼性を確認した.また,一部の要因を加えて,要因間の順序性や関係性を考慮し,モデルを精緻化した.
著者
木原 俊行 島田 希 寺嶋 浩介
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.167-179, 2015-12-25 (Released:2015-12-28)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究は,学校における実践研究の発展要因の構造に関するモデルを開発することを目的とするものである.そのために,4つの小中学校を対象として,研究推進リーダーを務めた教師に,実践研究の詳細について,聞き取り調査を実施した.得られたデータを,「専門的な学習共同体」の発展要因に関する先行知見を参照して整理し,また4校間で比較して,学校における実践研究の発展を促す要因の構造を暫定的にモデル化した.次いで,モデルの信頼性を検証するために,あらたに別の3つの小学校を対象として,研究推進リーダーを務めた教師に,同様の聞き取り調査を実施した.得られたデータを,再度「専門的な学習共同体」の発展に関する知見を用いて分析し,3校間で比較して共通項を導き出した.そして,それらとモデルの整合性を分析して,その信頼性を確認した.また,一部の要因を加えて,要因間の順序性や関係性を考慮し,モデルを精緻化した.
著者
山住 勝広 龍崎 忠 島田 希
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
日本教育学会大會研究発表要項
巻号頁・発行日
vol.62, 2003-08-20

ポスト産業主義への激烈な社会変化は産業化の時代に確立した教育と学習の社会システムの根本的な見直しをせまっている。ヴィゴツキーとデューイは、共に近代化の激動期にあって、その後に支配的になっていった教育と学習の組織形態とはちがった構想を練り上げた。あまり知られてはいないが、ヴィゴツキーの学習と発達の理論は見事に20世紀初頭の新教育運動に呼応している。それはデューイの新しい学校の構想、すなわち'an embryonic typical community life'ととての学校のヴィジョンと完全に共振する。両者は、その後の大量生産型教育システムとはまったくちがった学校モデルを私たちに提起しているが、それはポストモダン的な価値多元論や脱構築主義とも一線を画している。むしろ二人は、諸個人の社会的知性がそこにおいて成長し、かつ逆にその社会的知性がつくりだしていく新しいコミュニティとして、学校の社会統合的な可能性を称揚する。私たちは、いまこそヴィゴツキーでありデューイであるとの考えから、諸個人の自立的連帯をキーとするカリキュラムと教育方法の活動理論的研究を展望することにしたい。