著者
玉城 雅史 冨田 哲也 菅本 一臣 川島 邦彦 清水 憲政
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.774-778, 2016-10-18 (Released:2016-11-17)
参考文献数
16

膝関節は,骨,靱帯,筋肉のそれぞれが合わさって屈曲と伸展だけではなく,屈曲に伴う大腿骨-脛骨間のrollback motionと外旋運動を認める.変形性膝関節症では,一部に内旋運動を認める症例があり,正常膝とは異なる動態を認めた.2D/3Dレジストレーション法を用いた人工膝関節術後の動態解析では,大腿-脛骨コンポーネント間の屈曲角度は平均120°程度であった.脛骨に対する大腿骨の外旋運動は認められるものの,その回旋量は約10°前後と正常膝に比べて少なかった.またキネマティックパターンはさまざまであり,インプラントの表面形状,手術手技により規定されている可能性が高かった.
著者
田村 宏 名和 厳 清水 憲政 柳 良美 玉木 彰 兪 陽子
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.80-85, 2017-09-01 (Released:2017-11-10)
参考文献数
11

【背景】高齢期の誤嚥性肺炎患者に対する呼吸管理において,排痰援助は効果的であるという報告は散見されるが排痰援助を主体に看護師と協働したものについては限定される.本研究では看護師の意識調査を基に排痰援助の共有化を図り,包括的アプローチの有用性を明らかにすることを目的とした.【方法】高齢期の誤嚥性肺炎患者を対象に通常の看護ケアを実施した群85名(対照群)と理学療法士より排痰援助の共有化を図り看護ケアに導入した群70名(介入群)の在院日数を比較検討した.また排痰援助の共有化を明らかにするため介入群の活動前後に病棟看護師に対して意識調査を実施した.【結果】在院日数は対照群に比して介入群の方が有意に短縮した.意識調査では介入群に有意な理解度の向上を認めた.【結論】高齢期の誤嚥性肺炎に対する排痰援助は看護師と協働して実践することで治療効果の向上が期待される重要な包括的アプローチであることが示唆された.