著者
渡部 昭男
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

高等教育費負担を巡り、日韓はともに家族負担主義、高授業料・低補助の国に分類されてきたが、転換しつつある。両国は、共通した国際人権法(A規約13条:教育への権利、漸進的無償化義務)、類似した憲法(能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利)等を法規範として有する。独自開発した「漸進的無償化プログラム(高等教育版)2017」の枠組みを用いて、経済的負担軽減及び修学支援に係る制度・行財政(国家政策・地方施策)を把握し、その意思決定過程を分析する。その上で、日韓の政策転換の特徴(共通性・相違点)を明らかにするとともに、法規範を源泉とみる「法規範⇒意思決定⇒制度・行財政=政策転換」という「問い」を検証する。
著者
渡部 昭男
出版者
大阪成蹊大学
雑誌
大阪成蹊大学紀要 (ISSN:21894744)
巻号頁・発行日
no.7, pp.239-251, 2021-02-20

「教育無償化」論議の経緯と特徴について、これまで2016年第190回~2019年第200回の国会審議を追ってきた。第4報となる本報告では、第201回国会(2020.1.20-6.17) における審議を扱う。これまで同様に国会会識録検索システムを用いて「教育無償化」で簡易検索したヒット記事を通覧するとともに、「困窮学生」等の他用語検索を適宜追加した。会期前半では大学等修学支援法の施行に係る論議が、後半ではコロナ禍での家計急変への対応・困窮学生への緊急支援に係る論議が展開された。コロナ禍での学生の困難困窮が深刻化する中で、消費増税分の一部を財源として低所得層に留めた大学等修学支援法の枠組み設定自体が問われ、学生当事者の切実な声や意見の表明と署名運動が支援の規模と対象を広げる結果となった。閉会後の「「学びの継続」のための『学生支援緊急給付金』」(学びの継続給付金)の実施状況の検証、日緯比較研究のための韓国の国会審議の検討は、今後の課題である。
著者
渡部 昭男
出版者
日本教育学会
雑誌
日本教育学会第77回大会
巻号頁・発行日
2018-09-01 (Released:2018-10-03)

日本教育学会第77回大会 公開シンポジウムⅡ 「子どもの貧困」と教育学研究の課題 日時:2018年9月1日(土) 場所:宮城教育大学
著者
渡部 昭男
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

地方分権一括法の 2000 年施行により、就学行政は中央集権的なものから自治的な仕組みに変わった。中央教育審議会は、インクルーシブ教育に向かうこと、および就学指導から相談支援に転換することを表明した(2010・2012 年)。まず 2010 年調査により、市区町村において就学指導委員会の名称・仕組み・機能を相談支援の性格に変更した自治体例を掌握した。次に 2012 年調査により、回答のあった 36 都道府県の 17%(6 件)、8 特別区の 75%(6 件)、320 市の 25%(79 件)、254 町の 9%(22 件)、46 村の 22%(10 件)、57 共同設置等自治体の 19%(11 件)で既に相談支援に移行していたことが明らかとなった。