著者
田村 洋平 森山 真光 溝渕 昭二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.123, pp.21-27, 2007-12-07

Web 2.0はWeb上で成功したビジネスの要素をまとめたもので,参加のアーキテクチャや集合知の利用などの考え方がある.そこで,講義にWeb2.0の要素を取り入れることを提案する.これにより,講義のコミュニケーションや蓄積された情報の活用が見込める.本報告では,Web 2.0の考え方を取り入れた講義の対応付けについて述べる.次に Web2.0を取り入れた講義の運用結果を示す.その結果において,ロングテールに含まれる学生が他の機能では活性化されていることが認められ,講義の参加活性化において有効であることを確認できた.Web 2.0 is a summary of the concepts of the business that succeeds on Web, and has the architecture of participation and the harnessing collective intelligence etc. Then, we propose to take the concepts of Web 2.0 to lectures. As a result, communications in lectures and leveraging accumulated information can be expected. In this report, we describe mapping of lectures to which Web2.0 is taken. Next, we show the operation result of lectures to which Web2.0 is taken. In the result, the student included in a long tail was admitted to be activated in other functions, and we have confirmed the participation of lectures was effective.
著者
井口 信和 横前 拓磨 溝渕 昭二 向井 苑生
出版者
農業情報学会
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.39-52, 2011 (Released:2011-07-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1

多くの組織において,環境計測などを目的にセンサデータの活用が進められている.計測サイト間でセンサデータを交換するためには,Webサーバ等によって,センサデータがインターネット上に公開されている必要がある.しかし,Webサーバやデータベースの運用上の問題やセキュリティ上の問題があるため,すべての計測サイトがWebサーバ等を運用できるとは限らない.さらに,NAT問題への対応や多くの種類のセンサへの対応も必要となる.そこで本研究では,センサデータの容易な交換を可能とするシステムを開発した.本システムによって,センサデータの効率的な検索と取得が可能となる.また,開発したノード用機能を導入することで,NAT環境においてもセンサデータの公開が可能なため,Webサーバ等の運用は必要ない.さらに,センサの種類の追加が簡単に行える機能を実装した.このシステムをハイブリッドP2P技術に基づいて開発した.本システムの基本的な能力を確認する実験を行ったので,本論文でその結果について報告する.
著者
白石 善明 福田 洋治 溝渕 昭二 鈴木 貴史
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.1083-1093, 2010-03-15

営利目的で一方的に送りつけられる電子メールは一般にスパムメールとして知られており,過去数年間,その影響は世界中に広がり続けている.本論文では,社会ネットワークの特性を表す指標の1つである固有ベクトル中心性に基づいたスパムメールフィルタリングの手法を提案する.提案手法は,受信したメールに含まれるメールアドレスの固有ベクトル中心性の得点を評価し,スパム以外のメールを区別するためのメールアドレスのホワイトリストを構成する.固有ベクトル中心性の得点とメールネットワークの形態との関係や,関連する手法との違いを考察し,著者のメールボックスのデータを用いた実験により提案手法の有効性を示す.Unsolicited commercial email is generally known as spam and its negative effects continue to spread around the world in the past few years. In this paper, we propose a method for spam email filtering based on eigenvector centrality which is one of indexes expressing property of social network. The proposed method evaluates score of the centrality for each mail address included in received emails and constructs a whitelist of the reliable mail address to distinguish non-spam. This paper shows the effectiveness of the proposed method by some experiments using author's mailbox. Then, we give some considerations on the relation between score and form of mail network in order to show differences from relative methods.