著者
澤田 宏二 荒井 良明 メディナ ラウル 河野 正司
出版者
Japan Prosthodontic Society
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 = The journal of the Japan Prosthodontic Society (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.763-768, 1997-10-01
参考文献数
16
被引用文献数
15 2

The mechanism of condylar dislocation is not clearly understood. Temporomandibular (TMJ) surgery is a common option in the treatment of chronic condylar dislocation, but some authors have reported disappearance of its symptomatology after occlusal treatment.<BR>A case in which condylar dislocation disappeared by changing the location of anterior guidance is presented. The patient was an 18-year-old male with an Angle class III malocclusion who had been suffering from condylar dislocation of the right TMJ upon waking up for almost one year. Clinical inspection showed that the mandibular right second molar was guiding the mandibular eccentric movements. Dislocation of the TMJ disappeared by shifting anteriorly the tooth guidance with a stabilization splint. Jaw and condyle movements were recorded by a 6-degree-of-freedom measuring device during lateral excursions with and without wearing of the splints in order to assess the influence of shifting anteriorly the location of tooth guidance on the cure of dislocation. It was found that the direction of condylar movements changed markedly during parafunctional grinding tasks. Therefore, it was concluded that
著者
澤田 宏 荒木 章子 牧野 昭二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.4, pp.292-296, 2008-04-01
被引用文献数
4

音源分離技術は,実環境におけるハンズフリー音声認識やコンピュータによる音環境理解のために必要不可欠な技術である.音源の位置や話者の特徴など,事前知識を必要としない,いわゆるブラインド処理に関する技術がこの10年で大きく進展した.本稿では,独立成分分析やスパース性など,ブラインド音源分離に必要な基本技術を分かりやすく解説し,研究動向や現状での到達点を述べる.
著者
澤田 宏二 荒井 良明 河野 正司 大竹 博之 池田 圭介 中島 正光 平野 秀利
出版者
日本顎口腔機能学会
雑誌
日本顎口腔機能学会雑誌 = The Journal of Japanese Society of Stomatognathic Function (ISSN:13409085)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.59-66, 1996-06-30
被引用文献数
6

顎関節脱臼の治療には, 口腔外科領域での観血的処理が行われることが多く, 咬合治療が行われることはまれである.しかし, 顎関節脱臼症例に対して, 咬合治療を行うことにより治癒をみた報告はこれまでもある.今回, 我々も顎関節脱臼症例に対して, ガイドの位置を変化させる咬合治療により顎関節脱臼の治癒をみた.症例は起床時の右側顎関節習慣性脱臼を有する18歳男性1名である.平成6年頃より, 起床時に右側顎関節脱臼が生じたが, 自力で整復が可能であったので放置した.しかし, 脱臼の発生頻度が高くなり, 平成7年2月には毎朝右側顎関節脱臼が生じるようになり, 当科に来院した.患者は側方滑走運動時に第2大臼歯のみが歯牙接触していた.スタビリゼーションスプリントを上顎歯列に装着したところ, 翌日から起床時の右側顎関節脱臼は消失した.その後, 作業側ガイドと非作業側ガイドのどちらが脱臼の消失に寄与しているのかを追求し, さらに6自由度顎運動測定装置(東京歯材社製TRIMET)により, 3種類の滑走接触における顎運動の解析を行った.その結果, ガイドを歯列の前方歯に修正することによって, 下顎の滑走運動のみならず, 歯牙接触のない下顎運動経路, さらには顆頭の運動量にも変化を認め, 右側顎関節脱臼は消失した.今回の症例より, 顎関節脱臼症例にアンテリアル・ガイダンスの修正が有効な治療法となりうることが示唆された.