著者
瀧 剛志 長谷川 純一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.8, pp.1802-1811, 1998-08-25
参考文献数
13
被引用文献数
38

本論文では, チームスポーツにおける集団行動を映像に基づいて定量的に評価するための基本的な特徴量について検討する.ここで提案する特徴量は, 集団動きの中で各個人がつくる一種の勢力範囲である.本論文では, これをボロノイ領域の一つの拡張として定式化し, 人間の近似的な運動モデルを用いた具体的な計算方法を示す.この勢力範囲を実際にサッカーゲームにおける種々の行動評価に応用し, チームワークをボールの受け渡しスペースを維持するための動きであると限定的にとらえれば, その定量化が可能であることを実験的に示す.
著者
稲葉 洋 瀧 剛志 宮崎 慎也 長谷川 純一 肥田 満裕 山本 英弘 北川 薫
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.94-100, 2003 (Released:2008-07-30)
参考文献数
4
被引用文献数
4 6

本論文では,スポーツ動作分析の支援を目的とした人体センシング情報の可視化提示法とその応用例について述べる.スポーツにおける打撃動作や投球動作の分析では,動作中に得られた筋電位などの運動機能情報を,対応する動作フォーム映像と比較しながら行うことが多い.この作業を支援するため,本方法は,動作中の人物の各要所部位で計測した筋電位値とその変化を,その人物の人体骨格を表す3D モデル上の対応する部位に色の差異として表示し,それを動画アニメーションとして提示する.これにより,利用者は,動作フォームの変化に伴う各筋肉の負荷状態とその時間変化を,視覚的かつ直感的に理解することが可能となる.本方法を,実際にゴルフスゥィング動作とボーリング投球動作に適用し,とくに異なる人物の動作特徴の比較評価が効果的に行えることを示す.
著者
稲葉 洋 瀧 剛志 宮崎 慎也 長谷川 純一 肥田 満裕 北川 薫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.433, pp.37-42, 2005-11-17
被引用文献数
5

本論文では, スポーツ動作分析の支援を目的とした人体センシング情報の可視化提示法について述べる.スポーツにおける打撃動作や投球動作の分析は, 筋電位などの運動機能情報を動作フォーム映像と比較しながら行われることが多い.本方法は, 動作中の人物の各要所部位で計測した筋電位値を, 人体骨格を表す3Dモデル上に色の差異として表示し, それをアニメーションとして提示する.これにより, 動作フォームの変化に伴う各筋肉の負荷状態とその時間変化を, 視覚的に理解することが可能となる.
著者
原口 朋比古 瀧 剛志 長谷川 純一
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. D, A publication of Industry Applications Society (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.131, no.4, pp.565-571, 2011-04-01
被引用文献数
1

This paper presents a system based on the control of PTZ cameras for automated real-time tracking of individual figure skaters moving on an ice rink. In the video images of figure skating, irregular trajectories, various postures, rapid movements, and various costume colors are included. Therefore, it is difficult to determine some features useful for image tracking. On the other hand, an ice rink has a limited area and uniform high intensity, and skating is always performed on ice. In the proposed system, an ice rink region is first extracted from a video image by the region growing method, and then, a skater region is extracted using the rink shape information. In the camera control process, each camera is automatically panned and/or tilted so that the skater region is as close to the center of the image as possible; further, the camera is zoomed to maintain the skater image at an appropriate scale. The results of experiments performed for 10 training scenes show that the skater extraction rate is approximately 98%. Thus, it was concluded that tracking with camera control was successful for almost all the cases considered in the study.
著者
荻野 雅敏 瀧 剛志 北島 章雄 尾倉 芳昌 宮崎 慎也 長谷川 純一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.390, pp.31-35, 2004-10-21
被引用文献数
1

ボブスレーは滑走コースを利用できる期間が冬季に限定されるため、シミュレーターを利用したトレーニングの実現に大きな期待が寄せられている。そこで、本研究では6軸電動アクチュエータ式の動揺装置(モーションベース)と4面構成の大型スクリーンを併用したVR装置を用いて、長野市にある実在のコースを模擬して作成したコースデータ上において、ボブスレーの滑走シミュレーションを実現した。動的物理シミュレーションと空間制約条件を併用することにより円筒状の氷上コースでの高速滑走の運動を生成する。動揺装置の運動制御は、ボブスレーの運動生成結果に基づいて決定される。
著者
稲葉 洋 瀧 剛志 宮崎 慎也 長谷川 純一 鳥脇 純一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.390, pp.7-12, 2004-10-21
被引用文献数
1

本研究では,弾性表現された骨格筋の力発生に基づく人体の動作シミュレーションを行う.具体的には,人体の断層像より抽出した骨格筋,骨,および脂肪の3組織から,弾性を伴う人体モデルを構築する.モデル化された骨格筋の収縮動作に基づく動的な筋力発生および変形から,姿勢変化および組織変形を伴う人体の動作シミュレーションを実現する.また,その結果をCGアニメーションとして可視化する.実験では,本手法を人体下肢に対して適用し,膝関節の屈曲動作のシミュレーションおよびその際の組織の変形を確認した.また,人体モデルを利用した応用として,変形時における種々の計測値の可視化法について述べる.