- 著者
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今西 規
木村 亮介
瀧 靖之
安藤 寿康
中川 草
- 出版者
- 東海大学
- 雑誌
- 基盤研究(A)
- 巻号頁・発行日
- 2016-04-01
一卵性双生児は非常に類似した顔をしていることから、ヒトの顔形状はほぼ遺伝的に決定されていると考えられる。そこで本研究では、双生児を中心とする約250組の日本人ボランティアからゲノム情報と顔形状データを取得し、計算機による大規模な関連解析を実施することにより、顔形状の個人差を規定する遺伝要因を解明する。これと並行して、東北メディカル・メガバンクが収集した約1000人分の頭部MRIデータとゲノム情報を解析し、顔形状に関わるゲノム多型の特定を試みる。以上の結果を利用して、個人のゲノム情報から顔形状を予測するためのソフトウエア「ゲノム・モンタージュ」を開発し、生命情報学における新分野の開拓をめざす。平成29年度は【課題1】顔形状の遺伝性推定と関連ゲノム多型の探索について、前年度に引き続いてゲノム情報と顔形状データの収集を進め、その解析に着手した。慶應大学、琉球大学、東海大学が参加して、双生児ボランティアに対する測定会を3回にわたり開催した。その結果、前年度の68名に加えて新たに94名の測定を完了し、合計で162名の顔形状データおよび口腔内細胞試料を取得できた。得られた顔形状データについては琉球大学でのデータ解析を開始し、口腔内細胞試料については東海大学でDNA抽出およびSNP解析を開始した。【課題2】MRIデータを用いた頭顔部形状解析と全ゲノム関連解析については、東北大学、琉球大学、東海大学が参加して解析の準備を進めている。このほか、【課題3】「ゲノム・モンタージュ」の開発についても、テストデータを用いた解析ソフトの開発を進めている。