著者
熊野 宏昭 織井 優貴子 鈴鴨 よしみ 山内 祐一 宗像 正徳 吉永 馨 瀬戸 正弘 坂野 雄二 上里 一郎 久保木 富房
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.335-341, 1999-06-01
被引用文献数
2 2

がんに罹患しやすいパーソナリティ傾向を測定するShort Interpersonal Reactions Inventory(SIRI)の日本語短縮版を作成した.SIRIと平行検査を含む質問紙調査を, 病院職員485名を対象にして行った.因子分析により, 原版に含まれる4因子20項目からなる日本語短縮版SIRIが作成された.因子分析の結果と平行検査との相関分析の結果より, 従来からがんの発症と関連があるとされてきた合理性・反情緒性と社会的同調性のうち, より関わりが大きいとされる後者を, 日本語短縮版SIRIは測定できることが明らかになった。さらに, 4下位尺度の標準得点を算出することにより, 4つのパーソナリティタイプが識別できる可能性が示唆された.
著者
湯元 清文 斎藤 尚生 中川 朋子 平尾 邦雄 青山 巌 瀬戸 正弘 YUMOTO Kiyohumi SAITO Takao NAKAGAWA Tomoko HIRAO Kunio AOYAMA Iwao SETO Masahiro
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集: 太陽風と彗星の相互作用研究報告 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.45-57, 1986-09

「さきがけ」に搭載されたリングコア磁力計は, Halley彗星最接近時の磁場変化や微小IMF変動を成功裡に観測した。この日本初の深宇宙探査機に搭載する為に, 計画的な地上, 大気球, ロケット実験がなされた。これらの研究から, 飛翔体を用いた磁場測定における磁力計設計製作において次の五項目;(1) 磁力計自体の電気的精度, (2) 検出器の機械精度, (3) 飛翔体の磁気バイアス, (4) 飛翔体の姿勢精度, (5) データ伝送量に留意し, 総合的な性能に仕上げる必要があることが確認された。
著者
今井 美沙 Imai Misa 瀬戸 正弘 Seto Masahiro
出版者
心理相談センター
雑誌
心理相談研究 : 神奈川大学心理相談センター紀要
巻号頁・発行日
vol.6, pp.31-44, 2015-03-31

本研究は,ソーシャルサポートを受けている感覚が乏しい不登校経験者は,被援助志向性が低いという仮説に基づき,不登校経験者の被援助志向性を経験がない者と比較することで検討を行った。そしてそのうえで,ソーシャルサポートのうち,どのサポート内容とサポート源が被援助志向性を高め,不登校経験者の適応に影響を及ぼすのか検討した。その結果,不登校経験者は,経験がない者と比べて被援助志向性が低いことが明らかとなった。しかし,サポートを多く受けていることで被援助志向性が高まるという結果は得られず,本研究の仮説は支持されなかった。一方,不登校経験者の被援助志向性に影響を及ぼすのは,家族・友人以外の「その他重要な他者」からの「心理的サポート」,「物理的サポート」であった。そのため,不登校経験者の被援助志向性を高めるためには,このような存在からのサポートを与える環境を整え,それを基軸に他のサポートへと拡大させていくようなアプローチであることが示唆された。
著者
田中 義人 TRIVEDI N. VERSHININ E. HIDAYAT B. YEBOAHーAMANK ディ LYNN K. FRASER B.J. 野崎 憲朗 立原 裕司 坂 翁介 高橋 忠利 北村 保夫 瀬戸 正弘 塩川 和夫 湯元 清文 HYDAYAT B YEBOAH-AMONKWAH D ANISIMOV S. YEBOAHーAMANK ディー. 宗像 一起 桜井 亨 藤井 善次郎
出版者
山口大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

太陽風によつて運ばれる太陽プラズマのエネルギーは、地球の磁気圏の境界領域から極域に侵入しオーロラや地磁気擾乱をおこし、さらに磁気圏内部から赤道域まで流入し様々な現象を引きおこしている。磁力線で結ばれた日・豪の共役点を含む磁気軽度210度に沿った、高緯度から赤道域にわたる広域地上多点で、電磁場変動,極低周波のプラズマ波動やオーロラの光学同時観測を行い、関与する電磁波エネルギーや粒子エネルギーのグローバルな輸送・流入機構を調査した。また、流入した太陽風エネルギーが集積し、且つ、電離層高度にジエット電流が流れている赤道域の南太平洋域で電磁環境変動の総合観測を行った。さらに、赤道域の経度の離れた南アメリカのペル-とブラジルの多点観測網において電磁気変動の同時観測を行い、磁気圏全体の太陽風エネルギーの流入ルートやエネルギー変換過程を明らかする手がかりを得た。1、太陽風変動に呼応したグローバルな地球磁気圏の応答を明らかにするために、特に、空間変化と時間変動が分離できる210度磁気子午線沿いの広域多点観測を、アメリカ、インドネシア、オーストラリア、台湾、日本、パプア・ニューギニア、フィリピン、ロシア等の28研究機関との共同研究として実施した。210度地磁気データ、LF磁気圏伝搬波データ、光学観測のデータの解析研究を行つた。(1)、惑星間空間衝撃波や太陽風中の不連続変動によって引き起こされ、地上の低緯度で観測されるSc/Si地磁気変動の振幅が季節変化しており、特に、夏半球で冬半球のおよそ2倍になっていることが見いだされた。このことは、極冠域に侵入した変動電場により誘起されたグローバルなDP型の電離層電流の低緯度への侵入の寄与を示唆している。(2)、SC/Siにより励起されたほとんどのPc3-4地磁気脈動は磁力線共鳴振動であるが、SC/Siの振幅が極端に大きいときには、プラズマ圏のグローバルな空洞振動モードも励起されている。(3) SCにより励起されたPc3-4の振幅の減少率はL<1、5の低緯度の領域で急激に増加する。また、赤道側に行くほど卓越周期が長くなっていることが観測的に明らかにされた。この結果は、低緯度電離層における理論的な薄い電離層モデルの限界とマス・ロ-デング効果を表している。(4) L=1,6の母子里観測所で光学・地磁気観測から、Dstが-100nT程度の磁気嵐の主相の時に、時々、目には見難い低緯度オーロラが地磁気H,D成分の湾型変化と大振幅Pi脈動の発生と同時に出現することが明らかになった。(5)美瑛LFデッカ局(85、725kHz)の磁気共役点のオーストラリア・バーズビルでのLFで磁気圏伝搬波の観測データ、NOAA-6衛星での高エネルギー電子のデータ、低緯度の地上観測VLF/ELF電磁放射のデータの解析から、磁気擾乱の伴う磁気圏深部への高エネルギー粒子の流入の様子が明らかにされた。2、磁気赤道帯は赤道エレクトロジェットで知られる様に、電離層電気伝導度がまわりの緯度より高く、地磁気脈動や電離層電流の赤道異常が現れる等の興味ある地域である。しかし、地磁気に関する研究は低感度の記録データもとにするしかなかったため、現象の理解はあまり進んでいない。そのため、磁気赤道帯で高時間精度、高感度フラックスゲート磁力計による磁場観測を試みた。(1)、ブラジル内陸部の6点の密な観測網で比較的長期(半年)にデータを取得した。また、ペル-の磁気赤道をまたぐ4点に観測点を設置し赤道ジェット電流の観測を開始した。さらに新しい試みとして、南部太平洋ヤップ島で、地磁気と電離層FMCWレーダーとの同時観測を実施し成功した。(2)、高時間精度、高感度磁場観測により、赤道域での地磁気脈動の振幅がおよそ0、1-1、0nTの範囲にあることが分かってきた。(3)、高感度のデータから、日出に伴う電離層電子密度上昇による地磁気脈動の振幅変調や、電気伝導度の赤道異常が引き起こす地磁気脈動の位相遅れなどの新しい結果が得られた。高時間精度のデータからはSSCやPi2脈動のグローバルな構造、衛星データとの比較からPi2脈動の開始と関係した磁気圏粒子環境の変化(オーロラブレークアップ、サブストームオンセット)などの興味ある研究が始められた。(4)、赤道域での多点観測や電離層レーダーとの共同観測から、赤道ジェット電流の空間構造や赤道反電流と電離層電場との関係など興味ある研究が始められた。