著者
狩俣 恵一 西岡 敏 小嶋 賀代子 真下 厚 又吉 光邦 照屋 誠 田場 裕規 浦本 寛史 原田 信之 又吉 光邦
出版者
沖縄国際大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-10-31

昔話・伝説・歌謡・芸能は、言葉による伝達の他に、音声・表情・ゼスチャーなどが伴う。特に、口頭伝承が豊かな沖縄の伝統文化は、身体表現による伝達の割合が大きい。しかし、伝承の〈時〉と〈場〉の変化とともに、伝統的な〈様式〉と〈精神性〉は変容してきた。なかでも、古典音楽の琉歌や古典芸能は、近代演劇の影響を受けて、〈声〉〈音〉〈身体〉は大きく変容した。したがって、琉歌・組踊・古典舞踊の琉球王朝文化については、琉球士族の言葉と身体様式、その精神性に焦点をあてて研究を進めた。
著者
与那覇 晶子 鈴木 雅恵 天野 文雄 當間 一郎 幸喜 良秀 高江洲 義寛 狩俣 恵一 板谷 徹 新城 亘 玉城 盛義 伊良波 さゆき 吉田 妙子 前田 舟子 伊野波 優美 MAZZARO Veronica
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

「組踊の系譜」のプロジェクトは、琉球・沖縄芸能の近世から現代に至る通史的な大きなテーマである。2004年に開場した「国立劇場おきなわ」の劇場の形態、そして21世紀以降に創作された20作に及ぶ大城立裕氏の新作組踊まで視野に入れた研究になった。本研究の成果の一つは二回開催されたシンポジウムである。第一回「組踊から沖縄芝居、そして≪人類館≫へ」(2012年2月8日)と第二回「≪劇場と社会≫-劇場に見る組踊の系譜」(2012年3月11日)の両シンポジウムは、組踊と能楽、其々に優れた研究者當間一郎氏と天野文雄氏に基調講演をしていただき、民俗芸能、琉球舞踊、琉球音楽、シェイクスピアなどの研究者、国立劇場おきなわ芸術監督、沖縄芝居実験劇場代表等をパネラーとして招聘し開催した。一方、大城氏の10作の新作組踊上演は、朝薫が初めて冊封使に披露した1719年から現在に至る「組踊」の系譜を逆照射することになり、本研究は当初の目的を超えた発見をもたらした。