著者
大西 奈保子 田中 樹
出版者
一般社団法人 日本看護学教育学会
雑誌
日本看護学教育学会誌 (ISSN:09167536)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.23-34, 2022-03-01 (Released:2022-04-01)
参考文献数
19

〔目的〕臨地実習で終末期の患者を受け持った看護学生の成長に関連した体験を明らかにすることを目的とした。〔方法〕成人看護学実習で終末期の患者を受け持った学生10名に終末期の患者・家族にどのようにかかわり、その時の学生の考えや思いを中心に話してもらい、その内容を質的帰納的方法で分析した。〔結果〕終末期の患者を受け持った学生の成長に関連した体験には、心理的にも患者のそばに行こうとする【患者・家族とのかかわり】によって【自己を見つめる】ことにつながるかかわりがある一方で、患者を避けるようなかかわりがある。そして、前者を強め、後者から抜け出せるような【一歩踏み出すきっかけ】が明らかとなった。〔考察〕臨地実習において、終末期の患者を受け持つ学生の不安を軽減し、心理的にも患者・家族のそばに行くかかわりができるようになるための支援が必要である。
著者
田中 樹
出版者
日本看護倫理学会
雑誌
日本看護倫理学会誌 (ISSN:24347361)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.80-81, 2020-03-20 (Released:2020-05-13)
参考文献数
5
著者
大西 奈保子 小山 千加代 田中 樹
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.113-122, 2020 (Released:2020-09-01)
参考文献数
21

目的:本研究の目的は,死別前から死別後を含めて,在宅で妻を介護した夫の看取りの特徴と訪問看護師の支援について明らかにすることである.方法:在宅で妻を介護した夫を妻の生前からケアした経験のある訪問看護師9名にインタビューを行い,その内容をグラウンデッド・セオリー・アプローチを参考に分析を行った.結果:その結果,在宅で妻を介護した夫の看取りの特徴は,【夫婦のありよう】【非日常的生活の継続】【つながりの薄さ】【抑え込まれた悲しみ】の4カテゴリ,夫への訪問看護師の支援は,【非日常的生活の中での看取りを支える】【抑え込まれた悲しみからの回復を促す】の2カテゴリで構成された.結論:特に妻との死別後,夫が悲嘆から回復し,生活再建に取り組むようになるためには長い夫婦生活の中で育まれた【夫婦のありよう】が重要と考えられ,訪問看護師は看取りの時期に【夫婦のありよう】に添いながら,夫婦が望む看取りのあり方を実現できるように支援していくことが必要と示唆された.
著者
田中 樹 真常 仁志 三浦 励一
出版者
総合地球環境学研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

西アフリカの砂漠化地域において、「危機の年」と対処行動の特定、在来の情報技術伝播経路の解明、対処技術の開発を行なった。その技術は、風食抑制と収量向上を可能とする「耕地内休閑システム」、生計向上と水食抑制に有効な「ザイ+アンドロボゴン草列」および従来の普及法の大幅な改善と社会的弱者層の可視化を可能とする「社会ネットワーク手法を用いる技術普及法」である。一部の技術は、ニジェール国内で普及段階に至った。