- 著者
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福村 僚
甲斐 智大
塩川 勝行
高井 洋平
- 出版者
- 日本スポーツパフォーマンス学会
- 雑誌
- スポーツパフォーマンス研究 (ISSN:21871787)
- 巻号頁・発行日
- vol.14, pp.145-157, 2022 (Released:2022-07-06)
- 参考文献数
- 8
本研究は,サッカーの攻撃方向を伴うボールポゼッショントレーニングにおける集団変数とテクニカルプレーに対する競技水準の影響を明らかにすることを目的とした.22 名の大学男子サッカー選手を,レギュラー群(N = 11)および非レギュラー群(N = 11)に分けて,同一のオーガナイズで攻撃方向を伴うボールポゼッションを行わせた.ポゼッションのオーガナイズは,縦12m 横24m のコート内で4 対4 を行い,両端の短辺に2 人,コート内に1 人のフリーマンを配置した.テクニカルプレー(コントロールミス,パス本数,パッキングレート)は,記述分析で定量した.選手の位置は,ローカルポジショニングシステムによって記録された.選手の位置から攻撃および守備チームの面積を算出した.パッキングレートは,レギュラー群のほうが非レギュラー群よりも高かった.パス本数は,レギュラー群のほうが非レギュラー群よりも多い傾向であった.競技水準に関わらず,攻撃時の面積は守備時の面積よりも広かった.攻撃時の面積は,非レギュラー群よりもレギュラー群のほうが大きく,守備時の面積は,レギュラー群のほうが非レギュラー群よりも小さかった.本研究の結果は,攻撃方向を伴うボールポゼッションを同一のオーガナイズで実施した場合,レギュラー群のほうが非レギュラー群よりもパッキングレートが高く,それは攻撃時にボールを受けるための位置による違いである可能性が示唆された.