著者
杉田 秀 深山 辰徳 蛭田 智則 當仲寛哲 山名 早人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.17, pp.73-78, 2007-03-01
参考文献数
7

本研究では,マルチコア・SMT(Simultaneous Multi-Threading) プロセッサ上でのシェルスクリプト実行の有効性を示すことを目的とする.近年マルチコアプロセッサおよびSMTの技術が注目されている.しかし,並列性を考慮していないプログラムを通常のコンパイラでコンパイルしても,マルチコアプロセッサやマルチスレッドを有効活用することはできない.通常,これらの技術の恩恵を受けるためには,並列化プログラミングが必要であり,自動並列化の技術も数多く研究されている.本稿では,シェルスクリプト自身が持つ並列性に着目し,マルチコアプロセッサ・SMT環境において,シェルスクリプトの高速化を実現する手法,シェルスクリプトの自動並列化プログラムを提案する.本提案手法を用いて,マルチコアプロセッサ・SMTマシン上でシェルスクリプトの実行を行った結果,手法適用前に比べて1.4~1.8倍の速度向上を得ることができた.The purpose of this study is to show the effectiveness of shell script execution on multi-core and/or SMT (Simultaneous Multi-Threading) processors. Recently, multi-core processor and SMT technique have become popular even at home and in business. However, using programs or compilers without consideration of parallelism does not give us the benefits of multi-core and multi-thread. Programmers have to do parallel programming to receive the benefits. Therefore, automatic parallelizing technique has been studied actively. This paper proposes automatic parallelizing scheme for shell script programs on multi-core and/or SMT processors. As a result of the experiment, we have confirmed that the speed-up of automatic parallelized shell script program is 1.4 to 1.8 times in comparison with the original shell script program.
著者
松浦 智之 當仲 寛哲 大野 浩之
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.173-190, 2020-01-15

短文投稿SNS“Twitter”は今や多くの人々に認知され,NHKを始めとした日々のニュース番組等においても,もはやTwitterやツイート(Twitterに投稿される文章)が何かという説明が省略されながら,世論を反映した情報源として引用あるいは分析されている.しかしながら,社会現象のような膨大な量のツイートを発生させる話題を分析しようとなると,すでによく知られている方法では費用的にも技術的にも個人には敷居が高い.本稿では,一定の制約はある中でも,個人による大量ツイートデータの収集・分析を実現し得る手法を提案し,実際に,日本国内で社会現象を起こして大量のツイートを発生させた2つの話題に関するツイートの収集・分析を行うことで,提案手法の実用性を示している.
著者
松浦 智之 當仲 寛哲 大野 浩之
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.361-362, 2018-03-13

ツイッター分析は、ニュース番組でも頻繁に用いられるなど、その需要は増加している。しかしその手法を調査しても、大企業等が大きな予算や設備を導入して行う事例が殆どであり、個人の例は殆ど報告されていない。本研究では個人等がコンピュータ1台で行える手法を研究した。第2報では2017年流行語大賞にもノミネートされた「けものフレンズ」に関連するツイートの分析方法を例示する。いずれの例にも、データベースミドルウェアは用いず、UNIXコマンド及び、結果表示のために無料で利用できる表計算ソフトのみを用いた。収集データがファイルやディデレクトリに的確に配置されていれば、専門的な分析ソフトなしでもある程度分析できることを示す。
著者
中村 和敬 當仲 寛哲
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2017-OS-140, no.16, pp.1-8, 2017-05-09

ユニケージ開発手法は UNIX 哲学に基づいたシステム開発手法であり,企業システム開発に 20 年の実績がある.近年のシステム開発では,データベースの構築に多くの場合で RDBMS が用いられる.これに対してユニケージ開発手法では Unix の機能のみを用いてデータベースを構築する.ファイルシステムにテキストファイルとしてデータを格納し,シェルを通じてコマンドでデータを処理する事により,データベースの機能を実現する.本稿では,ユニケージ開発手法に基づく,Unix ファイルシステムとシェルを用いた,データベース構築と操作の方法について概説し,その発展について述べる.
著者
當仲 寛哲
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.982-988, 2014-08-15

ビッグデータ処理といえば,Hadoopを用いた分散ファイルシステムや分散処理が頭に浮かぶが,一方で,UNIX系OS(Linux,FreeBSD等)の基本機能であるシェルスクリプトを用いてテキストデータを処理し,コンピュータの性能を最大限に活かすプログラミング手法にも注目が集まっている.本稿はシェルスクリプトをベースにしたビッグデータ処理の事例として「ユニケージ開発手法」やシェルスクリプトによる並列処理,シェルスクリプトで動作する統計コマンド群などについて紹介する.
著者
松浦 智之 當仲 寛哲 大野 浩之
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.359-360, 2018-03-13

ツイッター分析は、ニュース番組でも頻繁に用いられるなど、その需要は増加している。しかしその手法を調査しても、大企業等が大きな予算や設備を導入して行う事例が殆どであり、個人の例は殆ど報告されていない。本研究では個人等がコンピュータ1台で行える手法を研究した。第1報では、本手法の概要及び、分析の前段階であるツイート収集方法を説明する。重要なことは、世界の全ツイートの収集を目指すのではなく、目的の分析テーマに応じて適切なクエリを発行し、受信するツイートを絞り込む点にある。本手法の有効性検証のため、Twitter社のサービスを停止させる程に大量に発生する「バルス」ツイートを収集し、NTTデータ社の収集結果と比較する。
著者
松浦 智之 當仲 寛哲 大野 浩之
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.359-360, 2018-03-13

ツイッター分析は、ニュース番組でも頻繁に用いられるなど、その需要は増加している。しかしその手法を調査しても、大企業等が大きな予算や設備を導入して行う事例が殆どであり、個人の例は殆ど報告されていない。本研究では個人等がコンピュータ1台で行える手法を研究した。第1報では、本手法の概要及び、分析の前段階であるツイート収集方法を説明する。重要なことは、世界の全ツイートの収集を目指すのではなく、目的の分析テーマに応じて適切なクエリを発行し、受信するツイートを絞り込む点にある。本手法の有効性検証のため、Twitter社のサービスを停止させる程に大量に発生する「バルス」ツイートを収集し、NTTデータ社の収集結果と比較する。
著者
松浦 智之 大野 浩之 當仲 寛哲
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.352-360, 2017-10-15

ソフトウェアは,より高度な要求,あるいは時代とともに変化する要求に応えるべく,絶え間なくバージョンアップを繰り返している.しかし,多くのソフトウェアは,今自分の置かれた環境において求められる性能や機能を満たすことばかり偏重し,ほかの環境や将来の環境における互換性をあまり考慮していない.そこで筆者らは,UNIX系OSが最低限満たすべきとした仕様をまとめた国際規格であるPOSIX(Portable Operating System Interface)に着目した.POSIXは現状で多くのUNIX系OSが準拠している上に,1988年の初出以来,その仕様はほとんど維持されている.このような性質を持つ規格に極力準拠しながらプログラミングすることで,ソフトウェアは高い互換性と長い持続性を得られる可能性がある.そして,筆者らはこのようにしてPOSIXの仕様に極力準拠しながらプログラミングをする指針を具体的にまとめ,POSIX中心主義と名付けた.本稿では,POSIX中心主義としてまとめたプログラミング指針を提案するとともに,現在行っている互換性と長期持続性の検証について報告する.
著者
當仲 寛哲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.982-988, 2014-08-15

ビッグデータ処理といえば,Hadoopを用いた分散ファイルシステムや分散処理が頭に浮かぶが,一方で,UNIX系OS(Linux,FreeBSD等)の基本機能であるシェルスクリプトを用いてテキストデータを処理し,コンピュータの性能を最大限に活かすプログラミング手法にも注目が集まっている.本稿はシェルスクリプトをベースにしたビッグデータ処理の事例として「ユニケージ開発手法」やシェルスクリプトによる並列処理,シェルスクリプトで動作する統計コマンド群などについて紹介する.