著者
白石 成二
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

臓器移植や造血幹細胞移植後などの患者に免疫抑制剤サイクロスポリンやタクロリムスを投与すると下肢を中心とした劇痛を発症する。この疼痛は鋭利な金属で刺されるような、電気が走るような発作性の痛みで、NSAIDsやオピオイドの効果がなく難治性であり、カルシニューリン阻害薬誘発疼痛症候群(Calcineurin inhibitor induced pain syndrome: CIPS)として報告されているが、未だに有効な治療法がなく、多くの移植患者のQOLを低下させており治療法の開発が求められている。本研究は、CIPSの発症メカニズムを明らかにし有効な治療法を開発することである。
著者
中川 博文 東 俊晴 松原 由紀 白石 成二 中尾 正和 山崎 京子
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.334-338, 2008 (Released:2008-04-16)
参考文献数
10

厚生労働省の 「輸血療法の実施に関する指針」 が2005年9月に改定された後, AB型患者の大量出血に対して異型適合血輸血を考慮した2症例を経験した. 緊急輸血に携わる医療従事者は, 異型適合血輸血の適応に関する認識を新たにするとともに, 危機的出血に際して迅速に適合血の選択を確認できるよう小冊子を配置し, 定期的な勉強会を開催するなど, 速やかな緊急輸血実施のための院内体制の整備に努める必要があると考えられた.
著者
白石 成二 森田 克也
出版者
独立行政法人国立がん研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は、がん患者のオピオイドに対する感受性の低下とmiRNAの変化の関係を明らかにすることである。乳がん骨転移痛モデルラットを作製し、miRNAの変化を解析した。対照と比較して2倍以上増加したmiRNAは56個で、1/2以下に減少したのは9個であった。この異常miRNAのうちlet-7についてμオピオイド受容体をDAMGOで刺激した時の活性と細胞膜での発現に対する影響を検討したが、ばらつきが多く一定の結果に至っていない。他の異常miRNAにはmiR-20a、miR-21、 miR-23b、 miR-133a、 miR-133bなどが含まれていた。