著者
奥 健太郎 河野 康子 武田 知己 黒澤 良 矢野 信幸 相原 耕作 村井 哲也 岡崎 加奈子
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は自民党政権の意思決定システムの形成過程に関する共同研究である。研究成果の特に重要なものとしては、事前審査制の歴史的考察がある。従来、自民党政権の事前審査制は1962年の赤城書簡を嚆矢とし、それ以後次第に慣習化されたと考えられてきた。しかしながら、我々の共同研究の結果、以下の点が明らかになった。第一にその淵源は桂園時代に遡ることができ、戦時体制下ですら与党審査が重要な意味を持っていたこと、第二に、事前審査制は自民党結党直後から今日に近い形で始まり、赤城書簡によって事前審査制が完成したことである。
著者
矢野 信礼
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.103-111, 1964-04-05 (Released:2010-03-01)
参考文献数
78

好冷細菌に対する関心は, 近来食品工業および食品衛生の分野において急速に増大しつつある. この綜説ではもっぱら牛乳, 乳製品の好冷細菌について論議を進めたが, 好冷細菌の問題は食品全般について, 食品の加工利用方式の変化とともに重要となってきている.好冷細菌と一言であらわしても, その内容はおびただしい広がりをもっている. 特定の食品のみの好冷細菌の問題に限定しても, そのなかには性質および作用の異なる多数の種類の細菌が含まれている. そして食品自体が非常にバラエティに富んでいる.好冷細菌に関する諸問題を解明してゆくには, 個々の好冷細菌の生理学的生化学的諸特性および発育特性を究明してゆくとともに, 好冷細菌群の生態学的な追究が必要となってくる. 好冷細菌による食品汚染に対する対策, さらには好冷細菌の制御を合理的に推進してゆくためには, 今後これらの研究が大いに発展してゆくことが望まれる.