著者
石川 みどり 阿部 絹子 秋山 有佳 祓川 摩有 山縣 然太朗 山崎 嘉久
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.269-275, 2020 (Released:2020-05-01)
参考文献数
21

学童期の食の課題を見据えた幼児への食支援事業の事例から、継続的な支援に重要な事項を検討した。方法は、幼児への支援組織(保健センター・保育所等)と学童への支援組織(小学校等)の両者の協力で活動を実施する市区町村を抽出し、自治体の代表者(事業責任者または担当者)にインタビュー調査を実施した。発言内容の音声データを逐語化した後、質的研究手法を応用して分析した。その結果について、事業名、ねらい、対象、事業内容に整理した。その後、幼児期・学童期の両者ともに重要と考えられている指標を抽出した。その結果、7事業の事例を得た。子どもの野菜嫌い改善のための市民への調理教室、小学校入学後を考慮した幼児の給食体験、市が開発した食事の適量の教育、幼児健診に活用できる栄養相談票の開発等が見られた。重要な指標には、偏食の減少、食事の適量の理解、野菜摂取の増加、食事の栄養バランスの理解、朝食欠食の者の減少、食事を楽しむ者の増加が見られた。
著者
祓川 摩有 田辺 里枝子 曽我部 夏子 山田 麻子 五関‐曽根 正江
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.271-277, 2015 (Released:2015-12-18)
参考文献数
36
被引用文献数
1 1

高脂肪食にビタミンK2 (メナキノン) を添加し, アルカリホスファターゼ (ALP) への影響について検討を行った。7週齢のSD系雌ラットを対照 (C) 群, メナキノン-4 (MK-4) を添加したビタミンK食 (600 mg/kg diet) (K) 群, 高脂肪食 (F) 群, 高脂肪食にMK-4を添加した高脂肪ビタミンK食 (600 mg/kg diet) (FK) 群の4群に分けた。実験食開始83日後において, 十二指腸のALP比活性はK群がC群に比べて有意な高値を示し, FK群がF群に比べて有意な高値を示した。また, 大腿骨のALP比活性において, K群がC群に比べて有意な高値を示し, FK群はF群に比べて有意な高値を示した。以上の結果より, 高脂肪食摂取時においてもビタミンK摂取により, 小腸および大腿骨のALP活性が上昇することが明らかになった。
著者
中岡 加奈絵 田辺 里枝子 奥 裕乃 山田 麻子 野田 聖子 星野 亜由美 祓川 摩有 五関‐曽根 正江
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.57-63, 2016 (Released:2016-04-15)
参考文献数
37
被引用文献数
3 6

高脂肪食におけるビタミンD制限によるアルカリホスファターゼ (ALP) 活性への影響について検討した。11週齢SD系雄ラットをコントロール食 (C) 群, ビタミンD制限食 (DR) 群, 高脂肪食 (F) 群, 高脂肪食でビタミンDを制限した食餌を与えた (FDR) 群の計4群に分けた。実験食開始28日後に, 大腿骨のALP活性は, DR群がC群と比べて有意に低値を示し, FDR群もF群と比べて有意に低値を示した。また, 十二指腸のALP活性においては, FDR群がF群と比べて有意に低値を示した。小腸ALPは, 腸内細菌由来のリポ多糖 (LPS) などを脱リン酸化して解毒していることが示唆されており, 高脂肪食摂取時におけるビタミンD制限が小腸ALP活性を低下させることにより, 腸内ホメオスタシスに影響を及ぼしている可能性が考えられた。