著者
市川 智生 福士 由紀 平体 由美 星野 高徳 前田 勇樹 戸部 健 井上 弘樹 趙 菁
出版者
沖縄国際大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、従来の医療社会史の中心的課題であった感染症対策ではなく、近代化の過程において健康とされる状態がどのように認識されてきたのか、すなわち「健康観」の歴史的解明を目標としている。日本(アイヌおよび琉球・沖縄を含む)、中国(上海、天津)、植民地統治期および戦後の台湾と朝鮮・韓国がその対象である。歴史資料の収集・検証とこれまでに利用してきた感染症関係資料の再検証をもとに、左記の地域を専門とする研究者が共同で歴史研究を実施する。政治、文化、社会経済、自然環境などに影響された多様な「健康観」形成の歴史を明らかにし、現代社会への継承のあり方まで特定する。
著者
福士 由紀
出版者
総合地球環境学研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、1950年代から70年代における中国における日本住血吸虫症対策に関する歴史資料の分析およびインタビュー調査などを通して、現代中国における農村医療・衛生事業の歴史的展開を実証的に把握することを目的とするものである。本研究では、(1)中国農村医療制度の歴史的展開と雲南省におけるその実態の把握,(2)中国農村医療システムの同時代における国際的評価の変遷、(3)雲南省における日本住血吸虫症対策の実態について検討した。