著者
牧野 由香里 福田 惠子
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.79-92, 2005

本研究は, 遠隔ネットワーキングによる授業改善の実践共同体において, 高等教育の現場教師が共同体に参加する過程(カリキュラムの体験, 実施, 評価)を分析した.その結果, 古参者の象徴的な働きかけに対して新参者が価値的コミットメントと解釈の努力で応える, という条件が満たされる場合, 物理的空間を共有しない遠隔地においても, 十全的参加者が授業設計の熟練に至る可能性が示唆された.
著者
福田 惠子
出版者
拓殖大学日本語教育研究所
雑誌
拓殖大学日本語教育研究 = Journal of research in teaching Japanese language (ISSN:24239224)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.191-209, 2021-03-25

日本では2000年以降,韓国では2015年以降,本格的に「国際理解教育」が導入され,他者との共生を目的に異文化間能力の向上を目指している。導入前は,他者を理解しようという姿勢ではなく,自国本位の教育が行われてきたが,導入後はいかなる教育効果がもたらされるのか。現段階では教育効果を問うところまでには至っていないが,「対日本(人)へのイメージ調査」や「対日感情のアンケート」結果からは国際理解教育の必要性が示唆された。