著者
福田 拓哉
出版者
九州産業大学 人間科学会
雑誌
人間科学 (ISSN:24344753)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.80-88, 2021 (Released:2021-03-26)
参考文献数
21

本研究は,松本山雅FCの支援組織である山雅後援会の「Yell事業」に着目し,その持続可能な社会的事業の特徴と運営方法を分析したケーススタディである。分析の結果,この事業は直接的な参加者をはじめ,サービス利用者である住民や行政までもが経済的かつ社会的な価値を享受できる枠組みがその成功要因であることがわかった。その背景には,この事業への参加がクラブの経済支援と障害者の社会進出や環境負荷の低減につながるというストーリーが広く地域社会で共有されるに至った努力の過程が存在する。
著者
福田 拓哉 今泉 直史
出版者
日本スポーツマネジメント学会
雑誌
スポーツマネジメント研究 (ISSN:18840094)
巻号頁・発行日
pp.2013-002, (Released:2013-04-15)
参考文献数
34

Lately, brand communities have been a heavily researched topic in marketing science. Prior work on brand communities has proved that community participation has a positive influence on brand loyalty. One of the key factors is the concept of identification with the brand community (Algesheimer et al., 2005). However, the leading factor for identification with the community has seldom been investigated (Miyazawa, 2011). Additionally, while previous empirical researches were focused on brand community of consumer goods such as car clubs, there is no research about brand community of professional sports clubs. Thus, the purpose of our study is to (1) verify a conceptual model of how different aspects of members' relationships with the brand community of professional sports club influence their intentions and behaviors, based on Algesheimer et al. (2005), (2) construct and estimate a conceptual model of the leading factor of identification with the community.
著者
福田 拓哉 飯塚 晃央 大山 隆太 新川 諒
出版者
九州産業大学 人間科学会
雑誌
人間科学 (ISSN:24344753)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.49-60, 2022 (Released:2022-03-26)
参考文献数
43

コロナ禍はプロスポーツにも大打撃を与えた。2020年における世界各地からの報告によれば,その経済的損失は日本で2,747億円,欧州主要サッカーリーグで4,320億円,北米では大学スポーツを含めて1兆3,000億円にのぼる。こうした中,プロスポーツ組織が取るべき経営のあり方については,学術的な研究がほとんどなされていない。そのため,この危機の中での対処方法や価値創造のあり方が議論されることは実務のみならず学術の面からも重要であろう。そこで,本研究は筆者らが所属する日本,欧州,北米のプロスポーツチームを事例に,この緊急事態を乗り越えるための知見,課題,可能性を整理することを目的にした。研修対象は,福岡ソフトバンクホークス(日本,プロ野球),シント=トロイデンVV(ベルギー,サッカー),ワシントンウィザーズ(アメリカ,バスケットボール)であり,ケース・スタディの手法を用いて分析を進めた。
著者
福田 拓哉
出版者
九州産業大学 人間科学会
雑誌
人間科学 (ISSN:24344753)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.107-113, 2020 (Released:2020-03-27)
参考文献数
7

本研究は,プロスポーツの試合観戦者調査において,質問紙をタブレットPCに置き換えることで生まれるメリットとデメリットを明らかにするものである。費用,雨天時,電波環境といった対応すべき課題が見つかったものの,調査精度の向上,調査員の負担軽減,調査結果の即時的な報告とデータ共有,各種作業の省略という効果が得られた。それにより,調査全体に要する時間を従来から55.5%削減することができた。
著者
福田 拓哉
出版者
九州産業大学 人間科学会
雑誌
人間科学
巻号頁・発行日
vol.3, pp.80-88, 2021

<p>本研究は,松本山雅FCの支援組織である山雅後援会の「Yell事業」に着目し,その持続可能な社会的事業の特徴と運営方法を分析したケーススタディである。分析の結果,この事業は直接的な参加者をはじめ,サービス利用者である住民や行政までもが経済的かつ社会的な価値を享受できる枠組みがその成功要因であることがわかった。その背景には,この事業への参加がクラブの経済支援と障害者の社会進出や環境負荷の低減につながるというストーリーが広く地域社会で共有されるに至った努力の過程が存在する。</p>