著者
福田 真作 吉田 豊
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.85, no.7, pp.1098-1103, 1996-07-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
4
被引用文献数
3 3

蛋白漏出性胃腸症は,低蛋白血症を主徴とする一種の症候群である.検査法(とくにα1-antitrypsin clearance試験)の普及によりその原疾患は極めて多彩となってきた.最近では膠原病(とくに全身性エリテマトーデス),アレルギー性胃腸症による蛋白漏出性胃腸症の報告の増加が目立つ.治療は原疾患の治療に加えて,それぞれの病態に即した食事(栄養)療法,薬物療法,外科治療が行われる.
著者
山形 亮 福田 真作 遠藤 哲 水木 一郎 棟方 昭博
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.951-956, 2001

症例は76歳男性.昭和57年より骨髄線維症の診断にて当科外来にて経過観察されていた.平成10年,上部消化管内視鏡検査にて胃・食道静脈瘤を指摘され,治療目的に当科人院となった.人院後,計4回にわたり内視鏡的硬化療法を施行し,静脈瘤の著明な改善を得た.報告例は少ないが,内視鏡的硬化療法は本症例のような特異な病態によって生じた静脈瘤に対しても非常に有効な治療法であると考えられた.