著者
稲垣 恭子 竹内 洋 佐藤 卓己 植村 和秀 福間 良明 井上 義和
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

1920〜30年代におけるアカデミズムとジャーナリズムを中心とする「知識人的公共圏」について、2ヶ月に1度のペースで研究会を開催し、それぞれのテーマについて報告した。そのなかで各自の研究成果の土台をつくると同時に、共同研究としての共通の方向性と知見を集約していった。その成果は『日本主義的教養の時代』(柏書房2006年)として刊行している。また、本研究グループと京都大学社会学環との共同開催による公開シンポジウム、および各自の研究論文、著書として発表している。シンポジウム、各自の著書は以下の通りである*公開シンポジウム「大学批判の古層-『日本主義的教養の時代』から」(平成17年6月21日京都大学時計台記念館)竹内洋『大学という病-東大紛擾と教授群像』中公文庫2007年佐藤卓己『テレビ的教養-一億総博知化への系譜』NTT出版2008年稲垣恭子『女学校と女学生』中公新書2007年佐藤八寿子『ミッション・スクール』中公新書2006年福間良明『殉国と反逆-「特攻」の語りの戦後吏』青弓社2007年植村和秀『「日本」への問いをめぐる闘争-京都学派と原理日本社』柏書房2007年石田あゆう『ミッチーブーム』文春新書2006年井上義和他(解題)『日本主義的学生思想運動資料集成I雑誌篇(全9巻)』柏書房2007
著者
福間 良明
出版者
立命館大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

本研究は、戦後沖縄の総合雑誌を可能な限り洗い出し、そこにおける戦争観の変容や位相差を検証することを目的として、進めてきた。戦後沖縄の雑誌メディアについては、これまでに系統的な整理すらなされていなかった。戦後の沖縄では、「うるま春秋」(うるま新報社・1949年発刊)や「月刊タイムス」(沖縄タイムス社・1949年発刊)、「世論週報」(沖縄出版社・1951年発刊)、「月刊沖縄」(月刊沖縄社・1961年発刊)など、多くの政治雑誌・総合雑誌が存在した。日本本土から週刊誌や総合雑誌が流入するなかで、これらの多くは淘汰され、その言説布置やメディア特性については、これまで顧みられることはなかった。本研究では、これらのメディア史を解き明かしながら、そこにおける戦争観の位相差や変容について、考察を進めた。