著者
宮原 祥吾 原田 健次 新海 陽平 稲葉 泰嗣 荒牧 勇
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.111_1, 2017

<p> 近年、脳の局所的な構造が運動・認知スキルと関連するという報告が相次いでいるが、スポーツ選手を対象とした報告は少ない。そこで本研究は、野球熟練者の投球コントロール能力と関連する脳部位の構造的特徴を明らかにすることを目的とした。C大学野球部のピッチャー9名(右利き)に対し、的の中心点を狙った右投げ投球、左投げ投球をそれぞれ30球ずつ行わせた。それぞれの条件について的中心からの平均距離を計算した。すべての被験者のT1強調MRI脳画像を計測し、Voxel Based Morphometry解析により、それぞれの投球条件において、的中心からの距離と脳灰白質容積の相関のある脳部位を同定した。その結果、いずれの条件においても、的中心からの平均距離と右頭頂葉の灰白質容積に有意な正の相関関係が認められた。頭頂葉は、空間的な運動制御に重要な役割を果たす脳部位であり、投球コントロール能力に頭頂葉の構造的発達が重要であることが示唆された。</p>
著者
宮原 祥吾 原田 健次 新海 陽平 稲葉 泰嗣 荒牧 勇
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第68回(2017) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.111_1, 2017 (Released:2018-02-15)

近年、脳の局所的な構造が運動・認知スキルと関連するという報告が相次いでいるが、スポーツ選手を対象とした報告は少ない。そこで本研究は、野球熟練者の投球コントロール能力と関連する脳部位の構造的特徴を明らかにすることを目的とした。C大学野球部のピッチャー9名(右利き)に対し、的の中心点を狙った右投げ投球、左投げ投球をそれぞれ30球ずつ行わせた。それぞれの条件について的中心からの平均距離を計算した。すべての被験者のT1強調MRI脳画像を計測し、Voxel Based Morphometry解析により、それぞれの投球条件において、的中心からの距離と脳灰白質容積の相関のある脳部位を同定した。その結果、いずれの条件においても、的中心からの平均距離と右頭頂葉の灰白質容積に有意な正の相関関係が認められた。頭頂葉は、空間的な運動制御に重要な役割を果たす脳部位であり、投球コントロール能力に頭頂葉の構造的発達が重要であることが示唆された。
著者
松本 孝朗 山下 直之 伊藤 僚 樊 孟 稲葉 泰嗣 渡辺 新大
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.69, pp.130_1, 2018

<p> 2020東京オリンピックとパラリンピックが開催される真夏の東京の「高温・多湿」の暑さは、選手はもちろん、観客、スタッフやボランティアにとっても大きな問題であり、熱中症の大量発生も危惧される。【方法】2017年7・8月、東京オリ・パラのマラソンコース(国立競技場⇔浅草雷門)1km毎の21地点に、携帯型WBGT計(黒球式熱中症指数計、タニタ)を設置し、1分毎のWBGTを記録した。時間を横軸に、スタートからの距離を縦軸にとり、18℃~23℃(黄色)、23℃~28℃(褐色)、28℃~31℃(赤色)、31℃以上(黒色)の色スケールでWBGTを表し、「WBGT(時間×位置)マッピング」を作成した。【結果・考察】2017年の東京は涼夏であったが、実測した6日間のうち暑い方の2日においては、午前7時半(スタート予定時刻)~10時のコースほぼ全体が、WBGT28℃~31℃(赤色:熱中症リスク極めて高い、市民マラソン競技を行なってはならない)、31℃以上(黒色:原則運動中止)であった。スタート時刻を1時間繰り上げることで、大きく緩和できることが示された。【結語】スタート時刻の繰り上げを提言したい。</p>