著者
続 栄治 島崎 敦 ナイバルレブ ロサバティ ウルカラ 富山 一男
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.195-200, 1995-06-05
被引用文献数
1

サトイモは宮崎県における主要な作物であり, 需要の増加と共に生産量も増えている. これに伴い栽培農家ではサトイモの連作障害の発現が問題となってきている. 本研究ではサトイモの連作障害の実態を調査すると共に, 連作土壌の理化学性, 土壌線虫, およびサトイモ由来の生長抑制物質について分析・調査した. サトイモを5年連作すると地上部の乾物重および塊茎収量は著しく低下し, 初年度作に比べ地上部乾物重において50%, 塊茎収量においで59%それぞれ低下した. サトイモ連作区と輪作区における土壌について分析した結果, 両者間に土壌の理化学性および線虫数について明瞭な差異は認められなかった. サトイモ地上部(茎葉)およびその連作土壌を水ならびにメタノールで抽出し, その抽出液について生理活性を検討した結果, これらの抽出液はダイコンならびにカブの初期生育を著しく抑制することが認められた. 以上の結果から, サトイモの連作障害はサ卜イモ由来の生長抑制物質と密接に関連しているものと推察した.
著者
ウデイン S. M. モスレム 村山 盛一 石嶺 行男 続 栄治 原田 二郎
出版者
日本作物學會
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.747-753, 1995-12-01
参考文献数
19
被引用文献数
2

木酢液・木炭混合物(サンネカE)が夏植サトウキビの乾物生産および根の生育に及ぼす影響を明らかにするために, サトウキビ品種NCo310を供試し, サンネッカE施用量を0(対照区), 200, 400および800kg/10aの4水準設定して5反復で実験を実施した. その結果, サンネッカE施肥により茎重, 茎長, 茎径, 糖含量等のサトウキビの収量構成要素が増大した. サンネッカE施用区におけるCGR, NARおよびLAIは対照区より高い値を示し, CGRとNARおよびLAIの相関は有意であった. 原料茎収量, 葉糖収量および全乾物重もサンネッカE区が対照区よりそれぞれ13-24%, 19-31%および14-20%増加した. また, 原料茎収量, 蔗糖収量および全乾物重の最高値は400kg/10aサンネッカE区で得られた. サンネッカE区の根系の分布は水平方向, 垂直方向とも各分布域における根重密度はサンネッカE区が高かった.
著者
続 栄治 島崎 敦 ナイバルレブ ロサバティ ウルカラ 富山 一男
出版者
CROP SCIENCE SOCIETY OF JAPAN
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.195-200, 1995-06-05 (Released:2008-02-14)
参考文献数
14
被引用文献数
10 9

サトイモは宮崎県における主要な作物であり, 需要の増加と共に生産量も増えている. これに伴い栽培農家ではサトイモの連作障害の発現が問題となってきている. 本研究ではサトイモの連作障害の実態を調査すると共に, 連作土壌の理化学性, 土壌線虫, およびサトイモ由来の生長抑制物質について分析・調査した. サトイモを5年連作すると地上部の乾物重および塊茎収量は著しく低下し, 初年度作に比べ地上部乾物重において50%, 塊茎収量においで59%それぞれ低下した. サトイモ連作区と輪作区における土壌について分析した結果, 両者間に土壌の理化学性および線虫数について明瞭な差異は認められなかった. サトイモ地上部(茎葉)およびその連作土壌を水ならびにメタノールで抽出し, その抽出液について生理活性を検討した結果, これらの抽出液はダイコンならびにカブの初期生育を著しく抑制することが認められた. 以上の結果から, サトイモの連作障害はサ卜イモ由来の生長抑制物質と密接に関連しているものと推察した.
著者
ウデイン S.M.モスレム 村山 盛一 石嶺 行男 続 栄治 原田 二郎
出版者
CROP SCIENCE SOCIETY OF JAPAN
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.747-753, 1995
被引用文献数
13

木酢液・木炭混合物(サンネカE)が夏植サトウキビの乾物生産および根の生育に及ぼす影響を明らかにするために, サトウキビ品種NCo310を供試し, サンネッカE施用量を0(対照区), 200, 400および800kg/10aの4水準設定して5反復で実験を実施した. その結果, サンネッカE施肥により茎重, 茎長, 茎径, 糖含量等のサトウキビの収量構成要素が増大した. サンネッカE施用区におけるCGR, NARおよびLAIは対照区より高い値を示し, CGRとNARおよびLAIの相関は有意であった. 原料茎収量, 葉糖収量および全乾物重もサンネッカE区が対照区よりそれぞれ13-24%, 19-31%および14-20%増加した. また, 原料茎収量, 蔗糖収量および全乾物重の最高値は400kg/10aサンネッカE区で得られた. サンネッカE区の根系の分布は水平方向, 垂直方向とも各分布域における根重密度はサンネッカE区が高かった.
著者
続 栄治 菓子野 政明 田崎 信生 宮元 秀樹 寺尾 寛行
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.58, pp.18-20, 1991-12-20

稀水酸化カリウム溶液に水稲葉身を浸漬する方法で香りの遺伝について検討し,次のような結果を得た。水酸化カリウム溶液に葉身を浸漬する方法によって香り有無の判定が可能と考えられた。水酸化カリウムの最適濃度は1.2〜1.7%にあると推察された。香り米6品種および普通米1品種(日本晴)の細かく刻んだ葉身を水酸化カリウム1.7%溶液に浸漬し,香りの強弱を判定した結果,在来香り米ユノヒラを除いた香り米は香りの強弱に対する判定が高く(平均値が1.0を越える),香り有と判定された。