著者
綾木 雅彦 森田 健 坪田 一男
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集 (ISSN:21878188)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.85-95, 2016 (Released:2017-08-10)

生活環境内の自然光と人工照明中のブルーライト成分を試作した光センサーを使用して測定した。ブルーライトを発する光源を使用して眼の角膜上皮細胞への光毒性の培養実験を行って,眼障害の可能性と対策について考察した。ブルーライトならびにブルーライトの覚醒度への影響を検証した。新たに作成した網膜電位図記録装置により,ブルーライトに反応する内因性光感受性網膜神経節細胞の電気活性をヒトで記録することに成功し,住環境で曝露するブルーライトの生体反応の新たな検査法を開発することができた。以上の結果から,通常の視力や視野の確保以外にも眼と全身の健康に配慮した照明,遮光が使用されるべきであると結論した。
著者
綾木 雅彦
出版者
日本白内障学会
雑誌
日本白内障学会誌 (ISSN:09154302)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.27-30, 2016 (Released:2016-06-30)
参考文献数
27

白内障手術による運動機能と睡眠の改善効果について検討したので報告する.倫理委員会の承認のもと, 対象は研究の同意を得た白内障患者226名と視覚障害模擬患者11名である.方法は4メートルの歩行速度と睡眠の質(PSQI値=ピッツバーグ睡眠質問票)と生活の質(VFQ-25)を術前と術後2カ月, 7カ月に測定した.その結果, すべての指標が有意に増加し, 白内障手術により睡眠と歩行の質が改善することが示された.さらに, 視覚障害模擬患者による実験から, 視覚障害と歩行速度が相関することが示された.白内障は高齢者には必発の病気であり, 白内障の予防, 診断, 治療の進歩は高齢者の健康長寿に寄与すると考える.
著者
綾木 雅彦
出版者
日本白内障学会
雑誌
日本白内障学会誌 (ISSN:09154302)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.47-49, 2015 (Released:2015-07-10)
参考文献数
18
被引用文献数
1
著者
有澤 武士 山本 祐介 西原 仁 綾木 雅彦
出版者
一般社団法人 日本医療情報学会
雑誌
医療情報学 (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.207-210, 2002 (Released:2017-08-14)
参考文献数
9

待ち時間の短縮や診療効率の向上のために,疾患によって待ち時間などに差が生じるのかを検討した.検討した項目は,各疾患群における待ち時間(受付時刻と予約時刻の差),滞在時間(受付から診察終了まで),所要時間(予約時刻から診察終了まで)である.白内障は術後より滞在時間と所要時間が長かった.散瞳処置がある患者は滞在時間と所要時間が40分前後長くなっていた.眼底疾患以外の群では初診時の方が再来時より早めに来院するが,眼底疾患の群は再来の方が初診より約9分早く来院していた.糖尿病は予約時間12分前に受付し疾患群中最も遅く,また所要時間が他の眼底疾患より13分長かった.緑内障は診察時間と所要時間が短く29分である.角結膜疾患では受付時間が他疾患よりも10分程度早かった.今回の検討で疾患群によって待ち時間などに特徴を見いだすことができ,予約の設定やクレーム減少に有用と思われた.
著者
綾木 雅彦 森田 健 坪田 一男
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集 (ISSN:21878188)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.85-95, 2016

生活環境内の自然光と人工照明中のブルーライト成分を試作した光センサーを使用して測定した。ブルーライトを発する光源を使用して眼の角膜上皮細胞への光毒性の培養実験を行って,眼障害の可能性と対策について考察した。ブルーライトならびにブルーライトの覚醒度への影響を検証した。新たに作成した網膜電位図記録装置により,ブルーライトに反応する内因性光感受性網膜神経節細胞の電気活性をヒトで記録することに成功し,住環境で曝露するブルーライトの生体反応の新たな検査法を開発することができた。以上の結果から,通常の視力や視野の確保以外にも眼と全身の健康に配慮した照明,遮光が使用されるべきであると結論した。