- 著者
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吉田 洋
林 進
堀内 みどり
羽澄 俊裕
- 出版者
- THE JAPANESE FORESTRY SOCIETY
- 雑誌
- 日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
- 巻号頁・発行日
- vol.83, no.2, pp.101-106, 2001-05-16 (Released:2008-05-16)
- 参考文献数
- 25
- 被引用文献数
-
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本研究では, クマハギ被害発生の要因を探るために, クマハギ被害の発生率と林床植生との関係を, スギとヒノキの造林地において調査した。剥皮率と低木層の植被率の間には, 正の相関が認められた。また低木層の種数と剥皮率の間には負の相関が認められた。一方, 分散分析の結果, 陽性種である液果類が生育している造林地は, そうでない造林地に比べ, 剥皮率が低かった。多数の陽性低木種を生育させている明るい造林地ほど, クマハギ被害は少ないといえる。このことから, 低木の全刈りがクマハギ被害の防除に有効であると考えられる。また, 林内に林縁効果を発揮しうる空間を形成し, ツキノワグマの食物となり得る陽性種を導入していくことが, クマハギ被害防除に有効であると考えた。これに適した施業法として, 孔状皆伐法がある。