著者
稲垣 昌代 山西 弘城 若林 源一郎 芳原 新也 伊藤 哲夫 白坂 憲章 種坂 英次 古川 道郎
出版者
一般社団法人 スマートプロセス学会 (旧高温学会)
雑誌
スマートプロセス学会誌 (ISSN:2186702X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.6, pp.275-279, 2015-11-20 (Released:2016-08-31)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Large amount of radioactive cesium was emitted from the TEPCO Fukushima Dai-ichi nuclear power plant by the accident into atmospheric air, and a part of the radioactivity was brought to the ground by rain and snowfall. The Yamakiya district in Kawamata-machi, Fukushima is specified as the prepared evacuation zone. The authors collected wild mushrooms in this district as samples in 2012, 2013 and 2014. The concentration of radioactive cesium was measured by means of the hyperpure germanium semiconductor detector. The concentrations were ranged from 35 to 600,000 Bq/kg, and were different with points of sampling and kinds. The transfer coefficient of radioactive cesium to most wild mushrooms are lower than 0.5, although some mushroom species concentrate environmental radioactive cesium more than twice.
著者
芳原 新也 稲垣 昌代 小島 清 山西 弘城 若林 源一郎 杉山 亘 伊藤 哲夫
出版者
Atomic Energy Society of Japan
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.145-148, 2011 (Released:2011-07-29)
参考文献数
14
被引用文献数
5 4

Radioactive materials were released to the general environment due to the accident at the Fukushima Daiichi nuclear power station. The released radioactive materials fell and contaminated the land mainly in the Tohoku and Kanto areas of Japan. We surveyed the air dose rate in relation to the pave condition of the land, and investigated the contamination level in some nonpaved areas at the center of Fukushima City, Koriyama City, and Nasushiobara City. From the survey results, the dose rates of the nonpaved areas were found to be higher than those of the paved areas, and the dose rates of the paved areas depend on the paving materials of the area. The contamination level of the nonpaved area in Nasushiobara City was below the regulation level of specific activities in a radiation-controlled area in Japan. However, the contamination levels in the nonpaved areas in Fukushima City and Koriyama City were above the regulation level.
著者
的場 優 川口 俊郎 魚住 祐介 若林 源一郎
出版者
九州産業大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

1.大気中のラドン濃度と環境ガンマ線の相関を調べるために電離体積8lの磁気浮上電極電離箱及び同じ電離体積の電離箱を2台連結した差動型放射線自動計測システムを開発した。このシステムを用いて長期間の連続測定を行い、ラドン濃度とγ線線量率にはっきりとした相関を見出した。電離箱によって相関を確認したのは世界的に始めてである。2.環境γ線、ラドン濃度及び黄砂の間の相関に関しては、2月、3月が黄砂の飛来時期であり、現在このシステムを用いて計測中であり、この結果は学会あるいは関係雑誌に発表予定である。3.磁気浮上電極電離箱はコンデンサ電離箱の一種であり、放射線によって電離された気体のイオンを積分的に収集する。瞬間的な放射線量の変動を計測(パルス測定)するためには、電荷収集時間(計測時間間隔)を短く取らなければならないが、収集時間が短いと機械的ドリフトが相対的に大きくなり、計測感度が悪くなるという欠点がある。つまり磁気浮上電極電離箱は放射線量の微分的計測には不向きであった。この次点を克服するために、電離体積が14lの計測システムを開発した。このシステムは計測時間間隔が5分間の場合でも検出限界が0.01μSv/hレベルの計測が可能である。通常の10lクラスの電離箱でも検出限界は0.1μSv/hであり、積分的な電荷収集型の磁気浮上電極電離箱で瞬間的なγ線線量の変動を計測することが可能となった。4.地震と環境ガンマ線の相関に関しては、現在蓄積データにもとづいて福岡西方沖地震前後のγ線強度の解析を行っている。5.現在、佐賀県鳥栖市のシンクロトロン光施設で、シンクロトロン光放射における放射線の放出に関して、本システムで施設内の環境を計測することが施設関係者との間で合意されている。シンクロトロン光と放射線の相関研究は世界で始めての研究であり本システムの運用が期待できる。
著者
若林 源一郎 山西 弘城 杉浦 紳之 伊藤 哲夫 堀口 哲男 芳原 新也 稲垣 昌代 小島 清 村田 祥之 古川 道郎
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集 2011年秋の大会
巻号頁・発行日
pp.832, 2011 (Released:2011-10-19)

福島県川俣町で環境放射線調査を行なった。学校の校庭や広場においてNaI(Tl)シンチレーションサーベイメータを用いた空間線量率の測定を行って線量の分布を把握した後、地表から約5 mmの表土を除去することにより、空間線量率の低減効果を調べた。学校校庭では半径2 m及び5 m、広場では半径2.4 mの表土を除去した結果、表土を除去した領域の中心で線量率は70~80%に減少した。
著者
伊藤 哲夫 古川 道郎 杉浦 紳之 山西 弘城 堀口 哲男 芳原 新也 若林 源一郎 稲垣 昌代 小島 清 村田 祥之
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集 2011年秋の大会
巻号頁・発行日
pp.831, 2011 (Released:2011-10-19)

福島県川俣町で環境放射線調査を行なった。NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータを用いて空間線量率の状況を把握するとともに、空間線量率の成因を分析するために、土壌を深さ毎に採取した。土壌試料について、ガンマスペクトロメトリで放射性物質濃度を定量した。その主な成分はCs-134とCs-137で、ほぼ同濃度であり、全量の90%以上が、地表面から1cmまで深さにあった。表土除去による空間線量率の低減効果についても確認した。