著者
進藤 美津子 菅原 勉 荒井 隆行 飯田 朱美 平井 沢子 程島 奈緒 安 啓一 飯高 京子 川中 彰 進藤 美津子
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

私共は、平成16年度〜19年度にかけて、音声コミュニケーション障害者、高齢者、聴覚障害者、言語聴覚障害児者に対する支援システム、評価法の開発およびコミュニケーション援助の開発や臨床への応用を目的として、以下の3グループに分かれて研究を行ってきた。研究分担者や研究協力者は、文系と理系からなる学際的なメンバーで構成され、それぞれの専門性を活かした研究に取組み、成果を上げてきたことが特記される。3グループの研究は次の通りである。1.音声コミュニケーション障害者への支援システムの開発とコミュニケーション援助:神経筋病患者の自声による日英両言語のコミュニケーション支援システムの構築を行い、臨床への応用が可能であることを示した。コーパスベース方式でシステム構築を行った後、より少ないデータで構築可能なHMM音声合成方式でも試作を行い実用レベルに達するという評価結果を得た。2.聴覚障害者に対する支援システムの開発とコミュニケーション援助:聴覚障害児者や老人性難聴者のための残響環境下における聞きやすい拡声処理と補聴器のための音声処理方式の開発と実用化への適用を推進した。3.言語聴覚障害児者に対する支援システムの開発とコミュニケーション援助:高次脳機能に障害を持つ、後天性小児失語症児や中枢性聴覚障害児のコミュニケーション能力向上のための評価、指導法を開発し、発達性構音障害の鑑別診断となる基礎的研究と臨床への応用を行い、発達性読み書き障害児への基礎的、臨床的検討を行った。また、言語習得過程の不備からコミュニケーション障害が形成される可能性について問題提起した。
著者
小笠原 國郎 菅原 勉 谷口 孝彦 廣谷 功 吉田 尚之 高橋 道康
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

生理活性の発現は分子の持つキラリティーに依存する.それゆえ有機化合物の合成に当っては常にキラリティーの制御をも可能にするジアステレオ制御合成方法論の確立が必須である.本研究は基質制御型の合成方法論の立場から効果的なエナンチオかつジアステレオ制御法の確立を目的として行った.すなわち,本質的な立体制御要素を備えたキラル分子を先ず獲得し,この分子の持つ立体化学的ならびに化学的な機能性を反映させて効果的に目的物にエナンチオかつジアステレオ制御下に到達するものである.具体的には分子的に備わったカゴ状構造を持ち,さらに分子内にエノン単位あるいはジエノン単位を顕在的あるいは潜在的に保有する環状キラル分子を設計し,これを化学的不斉導入法あるいは酵素的分割法によって光学的に純粋に獲得しこれを基本合成素子として生理活性天然物の合成を検討した.その結果,シクロペンタジエノン等価キラル合成素子,シクロヘキサジエノン等価キラル合成素子,ジオキサビシクロ[3.2.1]オクテノン型多目的キラル合成素子,ならびにビシクロ[3.2.1]オクテノン型キラル合成素子開発に成功し,これらより多種にわたる生理活性天然物のエナンチオかつジアステレオ制御合成への道を拓いた.代表的例はプロスタグランジン鍵中間体,8組16種のアルドヘキソースの集約的合成,6種のコンドリトール異性体すべて,エストロン,ビタミンD,モルヒネ,カラバル豆アルカロイド,カイニン酸,抗マラリアアルカロイド,フェブリフジンおよびキニーネ,抗菌性シュードモニク酸,等の獲得に成功した.
著者
新倉 真矢子 菅原 勉 小島 慶一 平坂 文男 井上 美穂 菅原 勉 小島 慶一 平坂 文男 井上 美穂
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は英語、ドイツ語、フランス語の「らしさ」が「リズム」に関係するとの前提から日本人学習者を初級者と中・上級者のグループに分けてコーパスを構築し、外国語発話における「リズム」の分析を行った。リズムを構成する音響パラメータのうちアクセント表示機能と境界表示機能そして韻質の特徴において日本語話者が的確に制御できずに母語の影響が大きく関与していることが結論づけられた。また、自立学習用のオンライン学習ソフトの開発を行った。