著者
若松 由佳子 川原 瑞代 渡辺 久美 島内 千恵子 菅沼 ひろ子 串間 秀子
出版者
宮崎県立看護大学
雑誌
宮崎県立看護大学研究紀要 (ISSN:1345692X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.92-97, 2000-12

近年の児の栄養方法の推移をみると母乳栄養の割合が上昇してきているが, 半数以上は哺乳びんを用いる育児が行われている。そこで, 今回哺乳びんの消毒方法がどのように行われているかを明らかにすることを目的に調査を行った。すなわち, 乳児を養育している母親108名を対象として, 哺乳びんの消毒方法の実施の実態とそれらに対する認識について調査した。その結果, 生後1ヶ月の時点での哺乳びん使用者は55名で, 哺乳びんの消毒方法は, 「次亜塩素酸ナトリウムでの消毒」が25名, 「煮沸消毒」が22名, 次いで「電子レンジでの消毒」が9名であった。消毒方法を選択するのに影響を受けた情報源では「テレビ・新聞等の広告」と「出産した施設での専門家の指導」が同数の14名, 次いで「家族」が13名でほぼ同数程度と多く, その他には「育児書」や「雑誌」などが情報源になっていた。消毒方法別にみると, 次亜塩素酸ナトリウム消毒実施者は, 「テレビ・新聞などの広告」が多く, 煮沸消毒実施者は, 「出産した施設での指導」が多かった。消毒方法についての認識は, 「清潔なものを使いたい」という人が多い一方で, 「手間がかかる」「いつまで必要か」「このような消毒や洗浄で子どもに安全か疑問」などの疑問も同時にみられた。更に, 哺乳びんの消毒を必要と考える期間についても, 6ヶ月から12ヶ月と答えた人が約60%を占めたが, 6ヶ月以下もみられ一定していなかった。これらの結果から, 哺乳びんの消毒については, 方法の選択や実施法やその時期に戸惑いがみられることがわかった。従って, 乳児の免疫学的及び, 細菌学的特徴も考慮に入れた消毒方法についての検討と情報提供が必要であり, 母親と指導する側の認識についても考慮しながら, 有効な保健指導を行う必要があることが示唆された。
著者
江藤 望 篠原 久枝 河原 聡 菅沼 ひろ子
出版者
宮崎大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

有用な母乳哺育を阻害する要因の一つとして乳腺炎が挙げられる。このうち、乳のうっ滞に起因する乳腺炎は、スクロースを摂食することで炎症が重篤化する事を見いだした。これは、我々の知りうる限り食品成分が乳腺炎発症あるいは重篤化と関連ある事を実験的に確認した最初の例である。

1 0 0 0 結婚

著者
宮里 和子 鎌田 久子 坂倉 啓夫 末光 裕子 菅沼 ひろ子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.634-637, 1985-07-25

§続・初体験 前号において問題にした破瓜の習俗は,今日のモラルからみれば,許されることではないと決めつけがちであるが,一種の性教育とみなされていたことを見落としてはならない。 島根県東部の漁村での話に,12,3歳の娘が,まだ娘にならん前に,50歳以上のごけじいさんにオセ(大人)にしてもらうことがあったという。西石見地方でも娘が13歳になると,親が部落内の男衆に頼んで大人にしてもらうのをスケワリと呼んでいたという。福井県でもこのような習俗をアナバチといい,特定の者が,12,3歳の女子を一人前にして,若者(青年男子)の仲間に告げる風があった。破瓜したことを公表するわけで,前記の島根県でも,若連中(青年男子)にオセになったことをふれてもらったというが,これで名実共に一人前になったことで,婚姻可能な成女であることを公表し,結婚でぎることを願ったのである。
著者
若松由佳子/川原瑞代/渡辺久美/島内千恵子/菅沼ひろ子/串間秀子 ワカマツユカコ/カワハラミズヨ/ワタナベクミ/シマウチチエコ/スガヌマヒロコ/クシマヒデコ WAKAMASTUYukako/KAWAHARAMizuyo/WATANABEKumi/SHIMAUCHIChieko/SUGANUMAHiroko/KUSHIMAHideko
雑誌
宮崎県立看護大学研究紀要 = Journal of Miyazaki Prefectural Nursing University
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.92-97, 2000-12

近年の児の栄養方法の推移をみると母乳栄養の割合が上昇してきているが, 半数以上は哺乳びんを用いる育児が行われている。そこで, 今回哺乳びんの消毒方法がどのように行われているかを明らかにすることを目的に調査を行った。すなわち, 乳児を養育している母親108名を対象として, 哺乳びんの消毒方法の実施の実態とそれらに対する認識について調査した。その結果, 生後1ヶ月の時点での哺乳びん使用者は55名で, 哺乳びんの消毒方法は, 「次亜塩素酸ナトリウムでの消毒」が25名, 「煮沸消毒」が22名, 次いで「電子レンジでの消毒」が9名であった。消毒方法を選択するのに影響を受けた情報源では「テレビ・新聞等の広告」と「出産した施設での専門家の指導」が同数の14名, 次いで「家族」が13名でほぼ同数程度と多く, その他には「育児書」や「雑誌」などが情報源になっていた。消毒方法別にみると, 次亜塩素酸ナトリウム消毒実施者は, 「テレビ・新聞などの広告」が多く, 煮沸消毒実施者は, 「出産した施設での指導」が多かった。消毒方法についての認識は, 「清潔なものを使いたい」という人が多い一方で, 「手間がかかる」「いつまで必要か」「このような消毒や洗浄で子どもに安全か疑問」などの疑問も同時にみられた。更に, 哺乳びんの消毒を必要と考える期間についても, 6ヶ月から12ヶ月と答えた人が約60%を占めたが, 6ヶ月以下もみられ一定していなかった。これらの結果から, 哺乳びんの消毒については, 方法の選択や実施法やその時期に戸惑いがみられることがわかった。従って, 乳児の免疫学的及び, 細菌学的特徴も考慮に入れた消毒方法についての検討と情報提供が必要であり, 母親と指導する側の認識についても考慮しながら, 有効な保健指導を行う必要があることが示唆された。