著者
秋葉 将和 堀田 忠義 寺内 美奈 菅野 恒雄
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.3_66-3_72, 2017 (Released:2017-05-28)
参考文献数
9

This paper proposes the design and implementation of the education-oriented μITRON4.0 specification operating system on 8-bit PIC microcontrollers. In order to execute multi-task operatings in their small-capacity memories, we have adopted a shared stack structure. The primary purpose of our system development is to get an effective teaching material for RTOS educations in our university, so that students can easily understand the dynamics and mechanism of μITRON. Therefore, we have constructed a low-cost training environment with enough logging and debugging capabilities for the multi-task operation analysis in itself. In addition, we have developed the lessons that utilize this system listed as follows : “Practice of Embedded Software” and “Retraining of vocational training instructor”. Their questionnairy results answered by these students show positive evaluations in average for all lessons, which lead to the educational effectiveness of our system.
著者
熊野 秀樹 菅野 恒雄 寺町 康昌 長橋 宏
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.46, pp.29-34, 1996-09-13
被引用文献数
3

我々は, 人間が顔を見て男女を識別するときの, 無意識に行う男女識別の過程を解析するために, 中心視の動きを詳しくとらえる装置が必要であると考える.従来, このような研究はアイカメラを用いて行われてきた.しかし, アイカメラでは有効視野に制限がないため周辺視を除いた中心視のみの動きを捉えることは困難であり, アイカメラの複雑な初期設定や被験者にかかる負担等を除くため, 本研究では, 制限した視野領域をマウス操作で動かすシステムを試作した.このシステムを用いて顔画像の男女識別に関する実験を行った結果、被験者の注視点が顔画像に向かって左側に偏るという結果が得られた.また, 識別過程の前半期において, 注視点を左眼周辺, 右眼周辺, 鼻, 口という順で動かす規則性が見られた.
著者
菅野 恒雄 長橋 宏 安居院 猛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.86, no.12, pp.1510-1519, 2003-12-01
参考文献数
16
被引用文献数
1

人間の顔は大変興味深い研究対象であり,人間の顔に関する研究は古くから心理学,認知科学の分野で行われてきた.顔と年齢に関する研究は幼児期から老年期までの幅広い年齢層について,顔の形状変化,年齢認知,計算機による識別などが行われてきた.本論文では顔骨格形状が大きく変化し,顔の印象が子供から大人へ変わる児童期から青年期までの顔面像を対象とした.実験に用いた平均顔は,実年齢がほぼ特定できる卒業記念アルバムから男女とも12歳,15歳,18歳,22歳の顔画像群から作成された.これらの平均顔を刺激とした年齢推定心理実験結果から,これらの年齢の顔特徴と年齢認知との関係を示した.また,平均顔作成と同様な手法によって作成された分散顔と実験に使用した男女顔画像群の特徴から,女性顔の年齢認知が難しい要因を検討した.更に,800枚の顔画像群を刺激とした年齢推定心理実験を行い,被験者による評価結果をもとに得られた平均顔とそれらの顔特徴について検討した.