著者
阪井 清美 萩行 正憲
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.30, no.7, pp.376-384, 2002-07-15 (Released:2009-10-21)
参考文献数
56
被引用文献数
1 1

The technology of generating terahertz electromagnetic pulses from various devices and materials by exciting them with ultrashort laser pulses has recently made a remarkable progress. This technology has been applied to spectroscopy and imaging. In this paper, the various methods of spectroscopy, imaging and their application to various samples are described.
著者
萩行 正憲
出版者
大阪大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

テラヘルツ帯においても、可視域同様表面プラズモンポラリトンやそれに伴う電場の局在は様々な現象を引き起こす。本研究では、2次元の金属カットワイヤー配列に着目し、精度の高い試料を作製し、テラヘルツ時間領域分光測定による評価を行い、透過スペクトルと電場集中の詳細を明らかにするとともに、電場増強に伴う2次高調波の発生実験を行うことが研究内容である。まず、2次元のワイヤー配列、並びに、ワイヤーに切れ目を導入した試料(カットワイヤー配列)を市販のプリンタとメタルカラーインクを用いて作製し、テラヘルツ透過特性を測定した。得られた振幅透過率と位相スペクトルから有効複素誘電率と有効複素電気伝導度を導出した結果、ワイヤー配列はドルーデモデルに従う金属的な振る舞いを示すのに対し、カットワイヤー配列は低周波数で絶縁体的な振る舞いを示すことがわかった。FDTD法を用いて電場強度のシミュレーションを行った結果、低周波数ではテラヘルツ波は切れ目の部分を主として透過し、その結果として局所的な電場増強が起こっていることが判明した。次に、より高精度の試料を作製するためスーパーインクジェットプリンタを用いて、半導体(Si、GaAs)基板上にシングルミクロンオーダーの金属ワイヤー配列の作製を試みた。その結果、印加電圧、描画速度、ベーキング温度を最適化することにより、数ミクロンの精度で試料が作製可能であることがわかり、この手法で2次高調波発生実験用の試料作製を得ることができた。
著者
疇地 宏 藤岡 慎介 重森 啓介 村上 匡克 長友 英夫 中井 光男 白神 宏之 乗松 孝好 門野 敏彦 藤田 尚徳 長井 圭治 萩行 正憲
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は衝撃点火方式によるレーザー核融合の原理実証を行うものである。この原理を実証するためにはレーザー核融合用の燃料の一部を5g/ cm^3まで圧縮しながら1000km/ sまでの高速に加速できなければならない。第一に、米国海軍研究所のNIKEレーザーを用いて、燃料片を1000km/ sまで加速するという目標を達成した。また圧縮しながら加速するという実験にも成功し、大阪大学激光XII号で0. 5-0. 7g/ cm^3で、370km/ sまでの加速に成功した