- 著者
-
萱島 知子
井川 佳子
- 出版者
- 日本食生活学会
- 雑誌
- 日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
- 巻号頁・発行日
- vol.19, no.2, pp.124-131, 2008-09-30 (Released:2008-11-11)
- 参考文献数
- 21
- 被引用文献数
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1
消費者雑誌「たしかな目」における食品の機能性に関する記事を調べ, 中高生を対象とした一般雑誌の記事内容についても若干の検討を加え, 以下の結果を得た。1) 食の記事が総記事件数に占める比率は, 平均すると26%程度であった。2) 食品の機能性に関連した記事件数において, 1991-1995年以降は栄養機能に比して生体調節機能が1.5から2倍程度高くなった。3) 機能性成分名の内, 特定期間に高頻度で取り上げたものは栄養機能ではビタミンと無機質, 生体調節機能では脂質と非栄養素であった。4) 一般雑誌において, 非栄養素の出現頻度が高く, また機能性に関して曖昧な表現が散見された。5) 近年の食情報において, 特定の機能性成分に注目させる傾向があった。 本調査より, 家庭科における現代の食情報に対応した学習内容として, 食品の機能性に関する内容を検討する必要性を指摘し, 研究結果を踏まえて2, 3の提案を行った。