著者
持田 徹 堀越 哲美 落藤 澄 嶋倉 一實
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.48, pp.39-47, 1992-02-25 (Released:2017-09-05)
被引用文献数
1

人体と環境との間の熱平衡式を基礎にして,温熱指標を作成しようとする時,蒸汗放熱量の表現がその全体像を決めると言っても過言ではない.本論文では,まず蒸汗放熱の表示式の特徴と,それらが熱平衡式の中で果たす役割について考察した.次に,生理実験の結果から,一定の平均皮膚温の下で,ぬれ面積率の値がある範囲内で変化することを確認し,このような挙動を示すぬれ面積率を考慮した場合,等平均皮膚温線は,湿り空気線図上で曲線を描くことを導いた.さらに,平均皮膚温ごとに,取り得るぬれ面積率の最大値と最小値を,実験データと理論的な検討から決定し,ぬれ面積率の特性曲線を定めた.そして,この特性曲線を基に,新しいタイプの温熱指標となる,等平均皮膚温線群を提案した.
著者
成田 樹昭 落藤 澄 小林 三樹 長野 克則 船水 尚行
出版者
THE JAPAN SOCIETY OF HYDROLOGY AND WATER RESOURCES
雑誌
水文・水資源学会誌 (ISSN:09151389)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.309-321, 1995-05-05 (Released:2009-10-22)
参考文献数
15
被引用文献数
2

寒冷都市の水が持つ熱エネルギーの評価とその利用の可能性の検討を,札幌市を例に行った.まず,河川水・地下水・水道水・下水の月別熱賦存量を算出し,下水についてはその排熱分布図を作成し,さらに上下水道系の熱エネルギーフローを推定することによって,都市内での水が持つ熱エネルギーの賦存状況を明らかにした.次いで,水の熱利用形態に応じ熱源としての利用可能性の検討を行った.以上のエンタルピー的評価に加え,熱力学に基づく評価指標を用いた質的評価も行なった.これらの検討の結果,下水処理場の排熱が最も有望であることがわかった.最後に,広域熱供給に下水処理場排熱を利用した場合,得られる1次エネルギー削減量を地域毎に算定し,その分布図を作成した.
著者
横山 真太郎 角田 直人 富樫 貴子 濱田 靖弘 中村 真人 落藤 澄
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.78, pp.1-8, 2000-07-25
被引用文献数
5

部位別特性を考慮した生体内温度予測プログラムの開発のために,皮膚血流量調節の数理モデルを検討した.モデル式は,生理学的知見に基づき,視床下部温および平均皮膚温の各セットポイントからの変位を入力因子とする線形モデルを採用し,さらに部位別特性を表す血流変化量相対比を式中に導入することによって精度向上を図った.提案した数理モデル式を生体内温度予測プログラムに組み込むことにより,生体内温度に与える血流量調節の効果をシミュレーションによって定量的に示し,その有効性を明らかにした.