- 著者
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持田 徹
堀越 哲美
落藤 澄
嶋倉 一實
- 出版者
- 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
- 雑誌
- 空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
- 巻号頁・発行日
- vol.17, no.48, pp.39-47, 1992-02-25 (Released:2017-09-05)
- 被引用文献数
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人体と環境との間の熱平衡式を基礎にして,温熱指標を作成しようとする時,蒸汗放熱量の表現がその全体像を決めると言っても過言ではない.本論文では,まず蒸汗放熱の表示式の特徴と,それらが熱平衡式の中で果たす役割について考察した.次に,生理実験の結果から,一定の平均皮膚温の下で,ぬれ面積率の値がある範囲内で変化することを確認し,このような挙動を示すぬれ面積率を考慮した場合,等平均皮膚温線は,湿り空気線図上で曲線を描くことを導いた.さらに,平均皮膚温ごとに,取り得るぬれ面積率の最大値と最小値を,実験データと理論的な検討から決定し,ぬれ面積率の特性曲線を定めた.そして,この特性曲線を基に,新しいタイプの温熱指標となる,等平均皮膚温線群を提案した.