著者
藤原 保明
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

young や week などの語頭の「入りわたり」は一般に子音であり、day, cow, go などの二重母音の第二要素 [i, u] は母音の「出わたり」とみなされている。しかし、これらの「出わたり」を英語の正書法、音韻上の機能、語源、および語彙借用の時期などの情報を統合して分析した結果、いずれも子音であり、「出わたり」は語中や語間での「母音連続」の回避のみならず、中英語期の「母音の割れ」、「語末のあいまい母音の消失」、中英語末期から近代英語期にかけての「大母音推移」などに深く関わっていることが明らかとなった。それゆえ、これらの成果は英語の主要な通時的音韻研究の見直しを迫ることになる。
著者
藤原 保明 Fujiwara Yasuaki
出版者
筑波大学現代語現代文化学系
雑誌
言語文化論集 = Studies in languages and cultures (ISSN:03867765)
巻号頁・発行日
no.50, pp.420-93, 1999-03-25

Herders Stellung im philosophischen Kontext seiner Zeitgenossen ist durch den Vorbehalt gepr[?]gt. daβ es Herders theoretischen Entwurfen an Genauigkeit und wissenschaftilicher ...
著者
藤原 保明 Fujiwara Yasuaki
出版者
筑波大学現代語・現代文化学系英語学・英文学グループ
雑誌
筑波英学展望 (ISSN:02886383)
巻号頁・発行日
no.19, pp.43-55, 2000

まえがき 一般に『出エジプト記』(Exodus)と呼ばれている古英詩は、イスラエル人がエジプト人の迫害から逃れ、紅海を渡るという旧約聖書の話を頭韻による物語詩にしたものである。この詩は「ユーニウス写本」(The Junius MS)の「創世記」(Genesis)の次に収録されているが、 ...
著者
藤原 保明
出版者
筑波大学現代語文化学系
雑誌
言語文化論集 (ISSN:03867765)
巻号頁・発行日
no.52, pp.297-342, 2000-01-10

本稿は七点の古英詩を日本語に翻訳し、注と解説を施したものである。これらの詩はいずれも短編であるが、叙事詩、宗教詩、その他のジャンルの詩として鑑賞に値するのみならず、文学や語学上の貴重な情報源となっている。たとえば ...
著者
藤原 保明
出版者
筑波大学現代語文化学系
雑誌
言語文化論集 (ISSN:03867765)
巻号頁・発行日
no.65, pp.185-193, 2004-03-25

英語を通時的に分析すると、韻文と散文では結果が異なってくる場合が少なくない。このような結果の相違を文体、韻律の制約、方言、時期などに帰することが可能な場合があるが、韻文と散文の分析データの異なり方によっては、 ...