著者
吉田 秀紀 中西 佳世子 藤沢 仁子 田中 珠 松邑 勝治
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第14回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.125-129, 2017 (Released:2017-11-01)
参考文献数
8

一般的に、新たな発見や発明は、論文として出版されるよりも前に先ずは学会で発表されることから、適時的に科学技術の動向を測る手段の一つとして、学会予稿集に着目した。 国内25学会の予稿集(2012~2016年)を対象にJ-GLOBAL knowledgeを用いて準ディスクリプタを抽出し比較検討した。特に、日本金属学会において“高エントロピー合金”や“積層造形”など実際の研究動向を反映する抽出結果が得られた。また、情報処理学会について抽出結果とCRDS俯瞰報告書との照合を行い、両者ともにAI関連の語が頻出しているものの、前者はユーザインタフェイス,認知科学系の語が多く、後者はオントロジーやLOD(リンクト・オープン・データ)関係の語が頻出するなどの差異が認められた。 本手法の実用可能性の片鱗は認められたが、方法論の更なる検討を進めることが必要で、その際、学者や有識者ら外部との意見交換が有効であろう。