著者
小川 正 藤田 昌彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
巻号頁・発行日
vol.95, no.389, pp.61-68, 1995-11-24

ステップ-ランプ状に位置が移動する光スポット刺激を呈示し,被験者が視標に向かって行ったサッカードの終了時刻にあわせて視標のランプ速度をステップ状に増加(減少)させた.このような試行を繰り返すと,パシュート速度が適応的に増加(減少)した.視標のランプ速度が同じでも,パシュート開始速度は視標のステップ幅に応じて選択的に増大または減少させることができた(視標ステップ幅依存性)また,パシュート適応によるパシュート速度の変化は適応前の値に一定量のバイアスが重畳するようなものでなく,視標速度に対するパシュート速度の比(パシュートゲイン)を更新するようなものであった.適応前後で運動視標に対するキャッチアップサッカードの振幅に変化がなかったことから,パシュート適応はサッカード系と独立な部位で生じていることが示唆された.
著者
河野 真治 中村 宏 藤田 昌宏 田中 英彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.2169-2170, 1986-10-01

論理回路設計を支援する場合に,ハードウェア記述を様々なレベルから,formalにおこなうことが重要である。Tokioは,時相論理(LITL)にもとづき,高度に抽象的なレベルからハードウェア記述をおこなうことができる。我々は,これまで各種のハードウェアをTokioにより実際に記述し,いくつかの記述に対して検証をおこなってきた。しかし,論理式による記述は,形式的に完全であるが,記述の階層化に問題がある。論理式自体が平坦な為に全体の記述が平坦になってしまう。この間題は,Cや,Prolog, Lispなどのプログラミング言語にも共通した問題である。ここでは,Tokioのプログラムの基本形であるClausal Formに,命題論理式を付け加えて,ハードウェアの同期部と機能部の記述を分離することを考察する。これにあわせて,Tokioの記述をモジュール化するために,オブジェクト指向の記述を導入する。これにより,平坦な記述を避けることができ,より実用的な記述が可能となる。