著者
落合 正仁 藤田 栄一
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.508-517, 1982-06-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
42
被引用文献数
3 4

The reactions of allylsilanes are discussed in terms of the allyl anion equivalents, the allyl cation equivalents, and olefins. The reactions concerning with the latter two were developed recently by the authors. The major discussion is focused on these new type reactions.
著者
寺崎 衛 藤田 栄一郎 和田 正三 竹本 常松 中島 正 横部 哲朗
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:18838863)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.172-175, 1965-09-30 (Released:2010-02-22)
参考文献数
7

It was reported previously that tricholomic acid and ibotenic acid (new flycidal amino acids isolated from Tricholoma muscarium KAWAMURA and Amanita strobiliformis (Paul) Quel, respectively) have a very good taste.The characteristics of the taste were examined in details, and the followings were observed:1. Taste potency of the new amino acids are much stronger than that of sodium inosinate and sodium glutamate.2. There are synergistic actions between new amino acids and 5′-ribonucleotides.3. DL-erythro-tricholomic acid (synthesized) has an extremely strong delicious taste, but its threo isomer has not.
著者
藤田 栄一
出版者
大阪薬科大学
雑誌
がん特別研究
巻号頁・発行日
1984

本研究班では新しい化学構造を有する優れた抗癌剤の生産的開発ならびにそれらの有用性について組織的に研究している。新抗癌剤の合成開発研究分野からは、放射線制癌における新規低酸素性癌細胞増感剤としてニトロトリアゾール誘導体の開発、カンプトテシン系新規抗癌剤の新しい簡便合成法のための重要中間体の好収率合成、抗腫瘍性天然物メガホン、スパトールなどの能率的不斉全合成、新規核酸系抗癌性化合物2′、3′-ジデオキシ-2′-(または3′-)置換リボフラノシルシトシンの開発、抗腫瘍活性シソ科ジテルペンの一種シコクシンの活性増強化、分子軌道法的計算を基盤とする抗腫瘍性シクロペンテンジオン類の合成開発、脳腫瘍の化学療法改善を企図するオキシセルローズ-アドリアマイシン複合体の合成開発、制癌性トロポロン誘導体の合成と構造活性相関の解明などに成功した。天然資源からの新規抗癌剤の探索に関する分野においては、中国産シソ科植物から抗癌性ジテルペン、ラブドロキソニンAの単離構造決定、抗腫瘍性多糖体誘導血清内腫瘍退縮因子の癌治療の応用に関する問題点の解明、放線菌代謝産物から新規抗癌性天然物ラクトキノマイシン-A及び-B、カズサマイシン、アワマイシン、トリエノマイシン-A及び-Bなどの単離構造決定、茜草根より抗癌活性スペクトル幅の広い2環性ヘキサペプチドの単離と化学構造の解明などに成功した。新規抗癌性化合物SM-108、ネプラノシンA、MST-16などの投与法、他の薬剤との交叉耐性ならびに作用機序に関しても興味ある新知見を得た。本年度は本研究班が認可されて2年目になるが、上述の通り数々の新知見ならびに有望な新規抗癌性化合物が、合成と天然資源からの探索の両面から見出されており、可成りの成果が得られたと考えている。さらに各分野研究者の専門的知識と情報を結集して本研究課題を強力に推進させたい。