著者
藤原 賢哉 善如 悠介 西尾 圭一郎 小早川 周司 若森 直樹 地主 敏樹
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

近年、政府は、「キャッシュレス決済比率」の引き上げを政策目標として掲げている。しかし、上記の指標は、銀行の口座間送金が考慮されていないほか、最近、普及しつつあるモバイル決済等については十分カバーしていないという問題がある。「キャッシュレス決済比率」は、一つのマクロ指標ではあるが、消費者のライフスタイルや社会構造の変革(デジタル化)に対応したものになっていない。本研究では、消費者の決済手段の選択、利便性や生産性への影響、金融・決済業の産業組織や規制監督のあり方(消費者保護、金融政策含む)について、1)統計整備(普及調査、新たな指標作成)と、2)経済的影響について分析(理論・実証)を行う。
著者
佐藤 隆広 石上 悦朗 西山 博幸 絵所 秀紀 加藤 篤行 西尾 圭一郎 長田 華子 宇根 義己 鎌田 伊佐生 内川 秀二 安保 哲夫 上野 正樹 上池 あつ子
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

代表のわたしは、日本的生産経営システムの海外移転を評価するハイブリットモデルにもとづく現地調査をインド西部地域で実施することができた。調査を行った8社についての会社記録を作成し、インドにおけるハイブリット調査のデータベースを拡充することができた。また、分担研究者と連携研究者は、バングラデシュ・インドのコルカタの繊維産業調査、インド・アーメダバードとスーラットの繊維産業・共同組合調査、インド・デリー首都圏の繊維産業・自動車産業調査などを行うことができた。研究開始年に相応しいパイロット的な調査を複数実施できたことを特記しておきたい。研究業績としては、代表のわたしは、『商工中金』にインド進出日系中小企業の実態(2013-14年調査)を分析した論文と『経済志林』に経済産業省個票データを利用して1995~2014年度までのインド進出日系企業の動向を分析した論文を公表できた。これら2つの論文によって、インド進出日系企業の歴史的推移とその特徴を明らかにし、本共同研究の土台を構築することができた。また、分担研究者や連携研究者は、国際価値連鎖(GVC)分野においてインドのタイヤ産業や製薬産業に関して複数の論文を執筆し、新新貿易理論に関する理論的・実証的研究も複数本公表している(そのうちの1本はQuarterly Review of Economics and Financeに掲載された)。また、新しい政治経済学(NPE)分野ではインドの地主の政治力に関する実証的な研究が公表された。このほか、経営学分野では『国際ビジネス研究』にインドを事例とした新興国戦略に関する論文が掲載されたこと、地域研究分野ではインドのEconomic and Political Weeklyに縫製産業におけるコミュニティの機能を分析した論文が掲載されたことを特筆したい。
著者
熊谷 太郎 曽我 亘由 西尾 圭一郎 岡本 隆
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.91-91, 2011

大学生の新卒内定率が非常に低い水準であるなか、大学において提供する、キャリア教育を意識した教育プログラムに注目が集まっている。しかしこのような大学教育の試みはまだ歴史が浅く、キャリア意識・職業意識に関する研究も蓄積が少ないのが現状である。本稿では、愛媛大学と松山大学の社会科学系学部に属する学生がどのような職業意識を持ち、どのような特徴を有しているかを明らかにする。本研究の成果は、学生の実態にマッチした教育プログラム構築に有益な示唆を与える。