著者
酒井 達也 A. Jones Mark Smirnoff Nicholas 岡田 清孝 O. Wasteneys Geoffrey van der Honing Hannie 西岡 美樹 上原 由紀子 高橋 美穂子 藤澤 紀子 佐治 健介 関 原明 篠崎 一雄
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.716, 2008

キネシンモータータンパク質は様々な生物において細胞の先端成長及び細胞の形の決定に関与していることが知られている。シロイヌナズナゲノム中には 61 遺伝子のキネシン関連遺伝子が存在することが明らかになっているが、その多くは機能が明らかになっていない。我々はアルマジロリピートドメインを持つ植物特異的キネシン関連タンパク質 ARK1 がシロイヌナズナ根毛の先端成長に関与することを明らかにした。ark1 突然変異体根毛は波状、時に枝分かれの表現型を示し、内側の微小管はより重合して量及び長さが促進されていた。すなわちARK1は根毛内部の微小管量を限定する働きを持ち、これが根毛の先端成長を制御することが示唆された。ARK1 はARK2 及び ARK3 の二つのパラログ含む遺伝子ファミリーをシロイヌナズナゲノム中で形成しており、ARK2 が根の表皮細胞の形態形成に関与することを明らかにした。さらにARK タンパク質と結合する因子として NEK6 タンパク質リン酸化酵素を同定した。nek6 突然変異もまた、シロイヌナズナ表皮細胞の形態形成に多面的な影響を与えており、NEK6 が ARK キネシンに関連した微小管機能を介して細胞の形態形成に関与することが示唆された。
著者
西岡 美樹
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集 人文科学系列 (ISSN:02879727)
巻号頁・発行日
no.33, pp.74-98, 2005-03

本稿は,ヒンディー語の名詞句を取り上げ,その中の日本語の格助詞「の」に相当するヒンディー語の属格後置詞'kā'についての用法を分析し,その二重機能性を日本語の「の」と対照しながら明らかにするものである。1.はじめに2.ヒンディー語における名詞句の諸類型 A.名詞 + 名詞 B.名詞 + 属格後置詞/属格代名詞 + 名詞 C.形容詞 + 名詞 D.分詞 + 名詞 E.名詞 + 'vālā' + 名詞 F.斜格名詞句 + 名詞 G.関係詞節 H.同格詞節3.属格後置詞を伴う名詞句の構造と分析 (1)名詞 + 属格後置詞/属格代名詞 + 普通名詞 (2)名詞 + 属格後置詞/属格代名詞 + 動詞派生名詞 (3)名詞 + 属格後置詞/属格代名詞 + 斜格名詞句 + 動詞派生名詞 (4)斜格名詞句 + 属格後置詞 + 名詞 (5)動詞的名詞(不定詞)+ 属格後置詞 + 名詞 (6)独立属格4.属格後置詞'kā'の担う文法機能5.おわりに