著者
西田 智裕 伊藤 孝紀 福島 大地 仙石 晃久 伊藤 孝行
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.1_1-1_10, 2019-07-31 (Released:2019-11-15)
参考文献数
16

本研究では,オンライン上のワークショップによる家具の商品開発を事例として、オンライン議論システムにおける配色・素材・フェイズについて可視化することを提案し,その有効性および課題を明らかにすることを目的とする。可視化に向けて,参加者が配色・素材を選択しやすい表現について評価調査をおこない,投稿への添付機能を作成した。また,配色・素材・フェイズの可視化による有効性について評価調査した。これらを踏まえ,オンライン議論システムへ添付機能と可視化を実装し,議論実験をおこなった。議論実験より,配色・素材・フェイズの可視化は,議論内容の把握を支援するため,投稿を促したり,構造的な議論を促したりする効果があることを明らかにした。
著者
平石 健太郎 柴田 大地 西田 智裕 山口 直子 鈴木 祥太 芳野 魁 伊藤 孝行
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2019-ICS-195, no.14, pp.1-7, 2019-03-11

本稿では,投稿文書の分散表現を用いたフィルタリング手法を提案する.近年,オンライン上での議論が活発化している.ただし,これらの議論には無関係のスパムなどの有害なコンテンツが多数あり,また相手を侮辱したり差別したりする激しい発言がある.従って,不適切な発言を削除して安全にオンラインユーザーが参加できる議論環境を構築することが必要になる.不適切な発言を削除するには,文書の意味を理解し分類することが必要である.本稿では,doc2vec を文書のベクトル化,ELMo を単語のベクトル化に用い,ベクトル化された文書を文書類似度計算とディープニューラルネットワーク (DNN) を用いてフィルタを構築した.評価実験では提案手法が高い精度で不適切文書を分類できたことを示す.また実際のリアルタイムの議論でも運用を行い実用性を確認する.
著者
伊藤 孝紀 豊福 拓歩 鈴木 篤也 吉田 夏稀 西田 智裕
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.86, no.790, pp.2632-2642, 2021-12-01 (Released:2021-12-01)
参考文献数
18
被引用文献数
1

In recent years, further improvement in intellectual productivity has been demanded due to the progress of the knowledge society. Along with this, the way of working places has been reviewed, such as increasing the degree of freedom of working hours and places, improving productivity, and improving the working environment to facilitate communication. Meanwhile, it is said that activation of communication is indispensable for knowledge creation in the field of cognitive science, and it is important to focus on gestures and utterances in order to understand the characteristics of knowledge creation. In addition, the idea of “Activity Based Working (ABW)” has emerged as a work style that allows workers to choose the environment according to the diversified work content, increasing the opportunity to take various postures in various spaces. Base on above, the objective of this study is to clarify effects of postures focus on gestures and utterances. This study is comprised of Task selection experiment, Speaking tendency grasping experiment, utterances and gestures, text mining of utterance content. The results are as follows. Table 5 show results of Task selection experiment. Theme A. B. C. G was selected in this survey. Fig. 5 and Table 13 show results of Speaking tendency grasping experiment. Points of motivation was highest in standing. Points of ideas was highest in low sitting. Table 15 and Fig. 6 show results of utterances and gestures. This survey clarified that posture has little effect on speaking time and number of utterances, number of turn-taking, gesture time, and gesture occurrence frequency. Table 17 and Fig. 8 show results of text mining of utterance content. Number of networks was least in standing and most in low sitting.
著者
伊藤 孝紀 岩崎 翔太 山本 雄一 西田 智裕
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.1_90-1_93, 2021

<p>本作品は、愛知県岡崎市康生通りにおいて、株式会社まちづくり岡崎が道路空間再編に向けて実施した社会実験である。まず、岡崎のシンボルである岡崎城をモチーフとして白と黒を基調としたストライプのロゴマークを設定するとともに、市民の要望を把握するためのワークショップをおこなった。そこで得られた要望を反映させた社会実験をおこなった。<br>公共空地に白と黒の什器を設置し、キッチンカーを誘致することで、康生通りと一体的な空間を創出した。また、沿道店舗の軒先を活用することで、歩道上に多様な行為を誘発した。加えて、パークレットを設置することで、車道上に憩いのための場を創出した(図1)。<br>通過するだけの人が多かった康生通りに、多様な行為を含む滞留が生じた。康生通りにロゴマークを展開することで、通りのデザインを統一し、市民が誇りを持った街づくりを演出することができた。<br></p>
著者
伊藤 孝行 柴田 大地 鈴木 祥太 山口 直子 西田 智裕 平石 健太郎 芳野 魁
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

オンライン上のクラウド(Crowd)スケールの議論の支援が次世代の民主主義プラットフォームとして注目を集めている.大規模な合意を形成できれば,これまでには不可能だった,大規模な人数による意思決定が可能になる.そこで,筆者らは複数の実フィールドでオンラインの議論支援システムCollagreeを開発し,幾つかの社会実験を行い有用性を確認している.ここでは,炎上を防ぎながら議論を適切にリードするために人間のファシリテータがオンライン議論をファシリテートした.課題は,規模が非常に大きいことから,人手でファシリテーションを行うのが困難な点である.オンラインで24時間休むことなく議論を管理することは非常に難しい.そこで本研究では,自動ファシリテーションエージェントを実装することで,大規模な人数の人たちの意見を効率的に収集し,合意を形成するシステムを実現する.評価として,名古屋市と協力して,名古屋市次期総合計画の中間案に対する市民の意見集約の場の一つとして,本システムを導入した.その結果,自動ファシリテーションエージェントは予想以上にうまく動作し,参加者からの投稿数が増加する傾向が見られた.
著者
福島 大地 伊藤 孝紀 西田 智裕 深町 駿平 松岡 弘樹 仙石 晃久 大塚 孝信 伊藤 孝行
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2016-ICS-185, no.8, pp.1-8, 2016-12-06

住民参加によるまちづくりにおいて,公聴会や説明会などに加えてワークショップ (以下 WS) が増えている.まちづくり WS の手法として,従来からの対面式 WS と,我々が提案してきた大規模合意形成支援システムを用いた非対面式 WS がある.対面式 WS は,情報入手や理解を支援するが,時間 ・ 場所の制約という課題がある.非対面式 WS は,時間 ・ 場所の制約を解決できるが,情報入手や理解に課題がある.そこで本研究では,まちづくり WS において,対面式 WS と非対面式 WS の組み合わせた手法を提案する.提案手法による合意形成への有効性を検証することを目的とする.提案手法の有効性は,社会実験により検証する.社会実験では,地権者,住民などに加え学生も参加して,対面式 WS の後に非対面式 WS を行う.それぞれの WS における議論データの分析および参加者へのアンケート調査を行い,提案手法の有効性および課題点を把握する.
著者
西田 智裕 伊藤 孝紀 福島 大地 深町 駿平 松岡 弘樹 仙石 晃久 大塚 孝信 伊藤 孝行
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2016-ICS-185, no.9, pp.1-7, 2016-12-06

住民参加によるまちづくりの法制化に伴い,まちづくりワークショップが増えている.まちづくりワークショップは,毎週 ・ 毎月など期間を空け,連続して実施すること (連続ワークショップ) がある.一方,ワークショップの間での日常生活において,議論に対する意見が出てくることがある.この意見をワークショップの議論へ反映することは難しい.そこで本研究では,対面式のまちづくり連続ワークショップの間に,合意形成支援システムを用いた非対面式ワークショップを行う手法を提案する.提案手法による合意形成への効果や課題を検証することを目的とする.提案手法の効果は,社会実験により検証する.社会実験では,地権者,住民などに加え学生も参加した連続ワークショップを行う.まちづくり連続ワークショップの間に,合意形成支援システムによる議論を行う.まちづくり連続ワークショップと合意形成支援システムにおける議論データの分析および参加者へのアンケート調査を行い,提案手法の効果および課題点を把握する.