著者
赤石 仁 中野 光臣
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2018-ICS-191, no.9, pp.1-4, 2018-03-19

利他的行動を生み出す機構の一つとして間接互恵性が知られている.この間接互恵性のゲーム理論的モデルとして,ドネーションゲームが広く用いられてきた.本研究では,性別が間接互恵性へ与える影響を,実際の人間によって行われるドネーションゲームを用いて検討する.実験では,まず,学生男女 10 名で実際にゲームを行い,その結果から,間接互恵性における性別による判断の偏りを推定する.その結果,男性から女性に対して利他的行動が行われる基準は低く,逆に女性から男性に対しての基準は高くなる傾向が示された.
著者
金井 洋輔 藤本 貴之
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2016-ICS-185, no.3, pp.1-6, 2016-12-06

この近年,人工知能 (AI) への関心が高まっており,様々な分野でのシステム開発や運用が進められ,様々な商品やサービスに AI 的なメカニズムが組み込まれるようになっている.しかしながら,今日,商品化されている AI を標榜した商品やサービスの多くは本来のコンセプトである 「人間らしさ」 が反映できているとは言い難く,実際に利用をすると 「人工知能」 という言葉によって我々がイメージする 「人間らしさ」 の表現とは程遠い.プログラムやシステムとしては,人間らしい学習機構や意思決定機構を有しているのかもしれないが,実際の利用者感覚としては,それらを 「人気らしい」 と感じることは難しい.本研究では,コンピュータによる 「人間らしさ」 の表現を,いわゆる学習能力をもった自律的な人工知能アルゴリズムによって体現することは困難であると考える.そこで,ある特定の人格を設定し,その人格を自律的な学習能力などを与えることなく,ハンドメイドで 「人工人格 (Artificial Personarity : AP) 」 で構築することで,AI よりもよりも 「人間らしい」 表現をするソフトウェアを提案する.
著者
大澤 博隆 佐藤 健
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2016-ICS-184, no.6, pp.1-4, 2016-07-29

本研究では,不完全情報ゲームであり,正体隠匿型ゲームに分類されるコミュニケーションゲーム人狼を用い,人狼ゲームの最小系である 3 人人狼を考え,どのような戦略がありうるか検討した.検討のため,各プレイヤーの発言を可能世界の合成として記述するとともに,各プレイヤーのルールを記述するための言語を開発し,総当りで戦略の検討を行った.検討の結果,直感に反し,占い師が積極的に嘘をついた場合でも,村が勝利する場合のあることが判明した.
著者
立浪 紀彦 吉岡 真治
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2018-ICS-192, no.6, pp.1-4, 2018-06-29

多様な配信元によるインターネット上のニュース記事について,それぞれの記事が,取り上げているトピックに対してどのような姿勢 (スタンス) で報道されているのかについて分析するために,統計的有意かつ比較対象とする記事群での支持度 (アイテムの出現頻度 / 全データ数) の比が大きなパターンに注目した Statistical Emerging Pattern Mining を用いた分析手法を提案する.また,予備的な実験をおこない,その考察を行い,提案手法がトピックに特徴的な語を見つけるという性質を持つことを確認したが,ニュースサイトの分析という意味では,まだ不十分であることを確認した.今後は,ニュースサイトの特徴を,より,抽出しやすくするための比較対象とする記事群の設定方法などについて,考察を進めていくことが必要であることが分かった.
著者
宮森 勇作 川村 秀憲
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2016-ICS-184, no.5, pp.1-2, 2016-07-29

人物姿勢推定の研究では,多層の畳み込みニューラルネットワークを用いることで最高水準の姿勢推定を実現している.畳み込みニューラルネットワークの学習には,ラベル付けされた膨大な数のデータセットが必要である.しかし,現実世界で膨大な数のシチュエーションの人物画像を用意するのは難しい.より多くのシチュエーションの人物画像と姿勢情報を同時に自動生成する仕組みを作り,生成されたデータセットを教師データとして機械学習を行うことでより正確な人物姿勢推定が可能であると考えられる.本研究では,学習に十分な数のデータセットを用意するために,3DCG を用いて人物画像と姿勢情報を自動生成した.生成したデータセットを教師データとして深層学習を行った.また,現実の人物画像に則した姿勢推定モデルとなるか否かを検証する前段階として 3DCG の人物姿勢の推定を行い,精度検証を行った.
著者
福島 大地 伊藤 孝紀 西田 智裕 深町 駿平 松岡 弘樹 仙石 晃久 大塚 孝信 伊藤 孝行
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2016-ICS-185, no.8, pp.1-8, 2016-12-06

住民参加によるまちづくりにおいて,公聴会や説明会などに加えてワークショップ (以下 WS) が増えている.まちづくり WS の手法として,従来からの対面式 WS と,我々が提案してきた大規模合意形成支援システムを用いた非対面式 WS がある.対面式 WS は,情報入手や理解を支援するが,時間 ・ 場所の制約という課題がある.非対面式 WS は,時間 ・ 場所の制約を解決できるが,情報入手や理解に課題がある.そこで本研究では,まちづくり WS において,対面式 WS と非対面式 WS の組み合わせた手法を提案する.提案手法による合意形成への有効性を検証することを目的とする.提案手法の有効性は,社会実験により検証する.社会実験では,地権者,住民などに加え学生も参加して,対面式 WS の後に非対面式 WS を行う.それぞれの WS における議論データの分析および参加者へのアンケート調査を行い,提案手法の有効性および課題点を把握する.
著者
西田 智裕 伊藤 孝紀 福島 大地 深町 駿平 松岡 弘樹 仙石 晃久 大塚 孝信 伊藤 孝行
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2016-ICS-185, no.9, pp.1-7, 2016-12-06

住民参加によるまちづくりの法制化に伴い,まちづくりワークショップが増えている.まちづくりワークショップは,毎週 ・ 毎月など期間を空け,連続して実施すること (連続ワークショップ) がある.一方,ワークショップの間での日常生活において,議論に対する意見が出てくることがある.この意見をワークショップの議論へ反映することは難しい.そこで本研究では,対面式のまちづくり連続ワークショップの間に,合意形成支援システムを用いた非対面式ワークショップを行う手法を提案する.提案手法による合意形成への効果や課題を検証することを目的とする.提案手法の効果は,社会実験により検証する.社会実験では,地権者,住民などに加え学生も参加した連続ワークショップを行う.まちづくり連続ワークショップの間に,合意形成支援システムによる議論を行う.まちづくり連続ワークショップと合意形成支援システムにおける議論データの分析および参加者へのアンケート調査を行い,提案手法の効果および課題点を把握する.
著者
白松 俊 池田 雄斗 後藤 誉昌 成瀬 雅人 伊藤 孝行
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2016-ICS-185, no.12, pp.1-7, 2016-12-06

大規模な合意形成やオープンガバメントを実現する上で,Web 上での議論は大きな可能性を秘めている.しかし,多数の参加者による議論内容を把握することは困難であり,未だ技術的な課題は多い.本研究では特に,多数の参加者が Web 上で議論する際,混乱することなく合意形成に至るために必要なファシリテーション機構の自動化を目指す.具体的には,(1) Web 議論システム COLLAGREE を用いた社会実験により収集した議論コーパスを分析し,ファシリテータエージェントの発話生成機構が満たすべき要件を検討する.また,(2) 共創的に市民が協働するプロジェクトを想定し,プロジェクトファシリテーションの観点から満たすべき要件を検討する.さらに,(3) 議会の議事録等を Web 議論の材料として用いる上で,満たすべき要件を検討する.