著者
望月 恒子 諫早 勇一 中村 唯史 岩本 和久 谷古宇 尚 越野 剛 井澗 裕
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

「辺境と異境」という視点からロシア文化の研究を行った。具体的には、第一に、極東、サハリンなどの辺境と中央(モスクワ、ヨーロッパ・ロシア)との文化的相互作用を研究した。第二に、中国・日本やヨーロッパにおける亡命ロシア社会の文化活動について、文学、美術、宗教など多岐にわたる分野で、その特徴を調査研究した。非中心といえる「辺境と異境」を視点とすることによって、ロシア文化を包括的に捉えることができた。
著者
谷古宇 尚
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は主に13・14世紀のイタリアにおけるフランシスコ会の美術を対象とし、創立から間もないこの修道会の穏健派と厳格派・聖霊派の対立を視野に入れながら作品を考察するものである。後者の思想は強く終末論的な色合いを帯び、「最後の審判」や「天上の栄光」あるいはフランシスコ会士の宣教や殉教の場面などに影響を与えたと考えられる。一方、絵画が公の場に置かれているかぎり、教会の正統的な教義をも反映しているはずである。アッシジ、シエナ、ナポリ、パドヴァ、フィデンツァに残される作品を、この二つの側面から解明した。
著者
谷古宇 尚
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

おもに13世紀から14世紀にかけてのゴシック期のフランシスコ会修道院の建築と絵画を取り上げて, これまであまり研究の対象とされなかった修道院参事会室や修道女席, また回廊などに描かれる絵画図像について, 建築的文脈や当時の宗教的・政治的状況を考慮に入れながら考察した。特にナポリのサンタ・マリア・ドンナレジーナ修道院とサンタ・キアーラ修道院, シエナのサン・フランチェスコ聖堂については, 全般的な調査に基づき, 絵画の図像的な意味と建築の役割を明らかにすることができた。
著者
谷古宇 尚
出版者
北海道教育大学
雑誌
北海道生涯学習研究 : 北海道教育大学生涯学習教育研究センター紀要 (ISSN:13466283)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.123-132, 2003-03

This article treats of Russian artists in Sakhalin of various descents and two recently published Japanese novels, whose stories are set in the ex-Japanese territories.