著者
谷村 晋
出版者
日本国際保健医療学会
雑誌
国際保健医療 (ISSN:09176543)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.91-92, 2014-06-20 (Released:2014-07-17)
著者
谷村 晋 TANIMURA Susumu
出版者
三重大学大学院医学系研究科看護学専攻
雑誌
三重看護学誌 (ISSN:13446983)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.19-27, 2017-03

学術雑誌におけるオープンアクセス(OA)はますます普及し,科学の進歩に貢献している.近年,OAの仕組みを逆手の取った悪徳OA 出版社・雑誌が台頭してきた.これらの出版社の目的は掲載料による収益であり,無差別のメールにより投稿者を勧誘し,正当な査読の手続きを経ずに論文を掲載するため,科学の信頼を損なうことにつながっている.悪徳OA 出版社・雑誌を利用しないためには,論文投稿先を決定する際に,ブラックリストやホワイトリストによる照合を行い,提案されている基準を用いて慎重に検討しなければならない.1 人1 人が高い倫理観を持って悪徳OA 出版社・雑誌への投稿を止められれば,悪徳OA 出版社・雑誌の撲滅へとつながると考えられる.
著者
マルティネス 真喜子 畑下 博世 鈴木 ひとみ Denise M. Saint Arnault 西出 りつ子 谷村 晋 石本 恭子
出版者
日本国際保健医療学会
雑誌
国際保健医療 (ISSN:09176543)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.69-81, 2017-06-20 (Released:2017-07-14)
参考文献数
27

本研究では、ブラジル人妊産褥婦がデカセギ移民として生活する中で、どのような心身の健康状態を体験しているのか、それに相互に影響を及ぼす社会文化的要因を明らかにすることを目的とした。研究対象は、ブラジル人人口が多い2県に在住するブラジル人妊産褥婦18名であった。日本人研究者と、ポルトガル語通訳者が2人1組となり、対象者の自宅で、半構成的インタビューを行った。研究期間は2013年~2014年であった。インタビューは「ヘルプシーキングの文化的要因理論」を用いて実施した。データのコーディングとテーマ抽出は分析的エスノグラフィーを用い、コア・テーマを抽出した。  その結果、心身の症状は、「心配」と「背・肩の痛み」が最も多く、続いて「頭痛」、「いらいらする・怒りっぽい」、「不眠症・眠れない」、「不安」が多かった。それらの原因の説明として、妊娠・子育てによるもの、仕事や収入の不安、外国人であるがゆえのわずらわしさ、頼れる人がいないということを挙げていた。それらに影響を及ぼす社会文化的要因として、【対等で深く結びつく家族の存在】、【労働力でありつづける逞しさ】、【条件の良さを選んで定住】、【保健医療制度への低い満足度】、【宗教によりもたらされる恵み】の5つのコアカテゴリーが抽出された。  日本で生活するブラジル人妊産褥婦は様々な心身症状を体験しており、日本とは異なる家族のあり方や宗教が大きく影響していると考えられた。これらのことが健康に影響するということを理解し、ブラジル人妊産褥婦の適切な保健行動に導けるよう介入しなければならない。
著者
谷村 晋
出版者
長崎大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

いわゆる小児科医不足は深刻な社会問題であるが、小児科医総数で見るとむしろ微増傾向にあり、地理的偏在などにより小児科医への受療機会が不均等になっていることが問題の本質であると考えられる。我々は、街区面積に対する小児人口密度と小見科医療機関の分布は非常によく一致していた一方で、小児人口が多いが近隣に小見科医がいない地域がいくつかあることを示した。しかし、医療機関には診察時間があり、常にアクセスできるわけではない。そこで、診察時間に基づく時間帯別アクセシビリテイマップを作成し、アクセシビリティの曜日別時間的変動を検討した結果、月火水金の診察パターンはほぼ同様であったが木土日は他の曜日とは異なるパターンを示した。月曜日の受療可能な小児医療機関の数は、0:00-6:00は1、6:30-7:30は0、8:00は2、10:00は83、12:00は30、14:00は71、16:00は79、18:00は8、18:30-19:30は0、20:00-24:00は1であった。アクセシビリティ指標が高い(アクセスが悪い)地域は、朝と夕方ではパターンが異なったが、一日を通じでアクセスの悪い地域も見られた。少数の医療機関が診察している時間帯では、その医療機関の地理的分布によつてアクセシビリティの分布が大きく異なるため、近隣の医療機関において診療時間を相互に調整することにより全体のアクセシビリティが向上する可能性が示唆された。6:30-7:30及び18:30-19:30は、どこも診察をしていないため、共働きの家庭が子供を診察に連れて行く際には困難が伴うことが予測された。本研究は、住民側の受療機会に着目した医療計画評価手段を提案するものであり、今後の小見科医不足問題に貢献するものと考えられる。
著者
谷村 晋
出版者
ITヘルスケア学会
雑誌
ITヘルスケア誌 (ISSN:18814808)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.30-39, 2006-09-25 (Released:2007-01-18)
参考文献数
12

学会プレゼンテーションの映写機器をコンピュータと液晶プロジェクタに切り替える学会が一般化してきたが、このときMicrosoft PowerPointが排他的に指定される傾向にある。学会プレゼンテーションに必要なソフトウェアの条件項目を多角的に検討した結果、PowerPointは学会プレゼンテーションのための映写ソフトウェアとして、むしろ不適切であることを明らかにした。必要とされる条件項目を満たす代替手法として、本稿ではPDFファイルによるプレゼンテーション(PDFプレゼンテーション)を提案するとともに、その具体的な例と留意点を示す。PDFプレゼンテーションを採用すると、学会運営側はPowerPointの場合よりも低費用低リスクで安心でき、発表者側はスライド作成負担が軽減される。