著者
都築 直哉
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.18_3, 2017

<p> 今年度、静岡県では「スポーツの聖地づくりとスポーツ王国しずおかの復活」を戦略の一つに掲げており、県体育協会や各競技団体等と連携し、これまで以上に、将来を担うジュニア世代の育成を推進していきたいと考えています。県では、これまでも各競技団体が実施するジュニア世代の育成・強化活動に対する支援を行ってきました。しかし、各競技団体は、練習環境や競技の普及、指導者の養成といった点でそれぞれ違った課題を抱えており、競技団体だけで解決していくことが難しい課題もあります。そこで、比較的競技人口が少なく、ジュニア期における選手育成体制がまだ十分に確立されていない競技をターゲットとし、新たに「ジュニアアスリート発掘・育成事業」を実施することとしました。「ジュニアスポーツ体験」、「ジュニアアスリートアカデミー」、「スポーツ指導者資質向上」で構成する本事業により、子供に様々な競技の中から自身の能力に適した競技を選択する機会を提供するとともに、優れた指導者を養成していくことで、ジュニア世代のより一層の競技力向上を目指していきます。</p>
著者
日高 勇一 小池 貢史 三角 瞬 吉川 理紗 小西 祐子 佐藤 裕之 平井 卓哉 三堂 祥吾 堀井 洋一郎 都築 直 萩尾 光美
出版者
日本獣医がん学会
雑誌
日本獣医がん学会雑誌 (ISSN:18843344)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.5-12, 2017-10-31 (Released:2017-11-15)
参考文献数
19

鼻腔内の未分化癌 (症例1)、移行癌 (症例2) と診断された犬2例に対し、パクリタキセル/白金製剤併用の非選択的動注化学療法を行った。それぞれの投与量は全身化学療法の推奨量の25%から35.5%に減量し、総頚動脈から注入した。症例1は著しい腫瘍の減容積が得られたが、治療後の生存期間は53日であった。症例2においても約3カ月間部分寛解が得られたが、治療後の生存期間は126日であった。本療法による副作用は、症例1ではみられず、症例2においても軽度であった。本報告における非選択的動注化学療法は、手技が容易かつ簡便であり、投薬量の減量により安全に実施し得た。本療法は、その間隔、回数および薬剤の投与量に課題が残るものの、犬の鼻腔内悪性腫瘍に対し、緩和効果が得られる可能性が示唆された。
著者
後藤 聡 加治原 彩子 図師 尚子 渡邉 謙一 都築 直 古林 与志安
出版者
日本家畜臨床学会 ・ 大動物臨床研究会
雑誌
産業動物臨床医学雑誌 (ISSN:1884684X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.165-169, 2018-12-31 (Released:2019-05-11)
参考文献数
15

新生子牛における肋骨骨折の多くは分娩時に起こるとされ,死産の原因ともなる.今回,臨床現場にて呼吸不全を呈した子牛に遭遇し,X 線検査によって完全骨折が,超音波検査によってX 線検査ではわからなかった不完全骨折が診断できた.症例は,出生後より呼吸速迫し腹式呼吸で呼吸困難の様相を呈するホルスタイン種雄子牛で,呼吸異常,食欲不振を主訴として受診した.出生時,獣医師により牽引娩出されており,熱発,肺音異常,心拍および呼吸数増加を認め,胸部触診において右側前胸部の疼痛所見から肋骨骨折を疑った.臨床現場にて胸部X 線検査および超音波検査を行い,X 線検査では右第1・2 肋骨の完全骨折を認めた.超音波検査では,右第1・2 肋骨肋骨体に加えて第3 ~ 9 肋骨肋骨体において骨膜線の段差(step sign)と骨表面の無エコー領域(血腫)が描出された.畜主が廃用を決定したことから,大学に搬送してCT 検査を行った.CT 検査では,超音波検査と同様の骨折所見とともに,胸腔内に突出した肋骨遠位骨折端による気管の圧迫が観察された.死亡後の病理解剖検査では,右第1 ~ 9 肋骨の完全骨折および不完全骨折が確認された.本症例において,X 線検査にて右第1・2 肋骨の完全骨折を診断することは可能であったが,右第3 ~ 9 肋骨の不完全骨折の診断は困難であった.一方,超音波検査では,右第1・2 肋骨の完全骨折のほか,外形変化に乏しい不完全骨折であった第3 ~ 9 肋骨においても骨折診断が可能であった.