著者
安永 明智 野口 京子
雑誌
ファッションビジネス学会論文誌 (ISSN:13489909)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.129-137, 2012-03-31

本研究は、日本人男女1242名を対象に、ファッションへの関心及び着装、購買行動の性別、年代、主観的な経済状況、性格による差を検討することを目的とした。平成22年7月に、ファッション意識と生活満足度に関するインターネット調査を実施した。回収サンプルは、男性618名(平均48.8±14.4歳)、女性624名(平均47.6±14.2歳)であった。調査内容は、基本的属性(満年齢、性別、主観的な経済状況、性格)、服装への関心(自分及び他人のファッションへの関心)、外出着の着装基準(個人的嗜好、流行、社会的規範、機能性)、1ヶ月の衣服の購入金額について尋ねた。分析の結果、(1)女性は、男性と比較して、自分や他人のファッションへの関心が高く、外出着の着装基準において、個人的嗜好、流行、社会的規範、機能性を重視し、1ヶ月の衣服の購入金額が多い、(2)男女ともに、20歳代の若者世代が中高齢世代と比較して、ファッションへの関心が高く、外出着の着装基準として個人的嗜好や流行を重視する、女性では、中高齢世代が若者世代よりも機能性を重視する、(3)男女ともに、主観的な経済状況を良いと評価した者、外交的な性格の者は、そうでない者と比較して、自分のファッションへの関心が高く、外出着の着装基準として、個人的嗜好や流行、社会的規範を重視し、1ヶ月の衣服の購入金額が多いことが示された。
著者
柳澤 唯 安永 明智 青栁 宏 野口 京子
出版者
文化学園大学
雑誌
文化学園大学紀要. 人文・社会科学研究 (ISSN:09197796)
巻号頁・発行日
no.22, pp.27-34, 2014-01-31

本研究では,青年期から高齢期までの女性を対象に,インターネットによる質問紙調査法を用いて,女性の化粧行動の目的(気持ちの切り替え,リラクセーション,身だしなみ,同性への意識・同調,異性への意識・魅力向上)と公的及び私的自意識の関連について検討することを目的とした。また,化粧行動の目的や自意識と個人の基本的属性(年齢,職業の有無,婚姻状況,1 ヶ月間に自由に使える金額)の関連についても検討を行った。本研究の結果から,以下のことが明らかとなった。①年齢が若いほど,同性や他者を意識して化粧を行う傾向が強く,逆に年齢が上がるにつれリラクセーションを目的に化粧をする傾向にある,②未婚女性は,異性への意識や魅力向上を目的として化粧を行う傾向が強い,③化粧をする目的には,公的自意識が関連する。特に,身だしなみ,同性への意識・同調,異性への意識・魅力向上などの他者から見られる自分を意識することに関連する目的に対して公的自意識は強い関連を示す,④私的自意識は,気持ちの切り替えなど自分の内面に関連する目的と強く関連する。本研究の結果は,化粧を行う目的は,年齢,婚姻状況などの基本的属性や自意識から影響を受けることが示唆された。
著者
柳澤 唯 安永 明智 青栁 宏 野口 京子
出版者
文化学園大学
雑誌
文化学園大学紀要. 人文・社会科学研究 (ISSN:09197796)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.27-34, 2014-01-31

本研究では,青年期から高齢期までの女性を対象に,インターネットによる質問紙調査法を用いて,女性の化粧行動の目的(気持ちの切り替え,リラクセーション,身だしなみ,同性への意識・同調,異性への意識・魅力向上)と公的及び私的自意識の関連について検討することを目的とした。また,化粧行動の目的や自意識と個人の基本的属性(年齢,職業の有無,婚姻状況,1 ヶ月間に自由に使える金額)の関連についても検討を行った。本研究の結果から,以下のことが明らかとなった。①年齢が若いほど,同性や他者を意識して化粧を行う傾向が強く,逆に年齢が上がるにつれリラクセーションを目的に化粧をする傾向にある,②未婚女性は,異性への意識や魅力向上を目的として化粧を行う傾向が強い,③化粧をする目的には,公的自意識が関連する。特に,身だしなみ,同性への意識・同調,異性への意識・魅力向上などの他者から見られる自分を意識することに関連する目的に対して公的自意識は強い関連を示す,④私的自意識は,気持ちの切り替えなど自分の内面に関連する目的と強く関連する。本研究の結果は,化粧を行う目的は,年齢,婚姻状況などの基本的属性や自意識から影響を受けることが示唆された。
著者
安永 明智 谷口 幸一 野口 京子
出版者
文化学園大学
雑誌
文化女子大学紀要. 人文・社会科学研究 (ISSN:09197796)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.63-72, 2011-01

本研究は,全国の70歳以上の高齢者を対象に,郵送法による質問紙調査法を用いて,服装や流行への関心と外出着の着装基準,外出の頻度,ボランティアや町内会活動への参加,QOLとの関係を横断的に検討することを目的とした。2010年1月に全国の70歳以上の高齢者850名に調査票を郵送し,568名(男性274名;平均年齢76.0±44歳,女性294名;平均年齢75.8±4.7歳)から回答が得られた(有効回答率66.8%)。調査は,自分や他人の服装への関心,流行への関心,外出着の着装基準,外出の頻度ボランティアや町内会活動への参加,生きがい,抑うつ,活動能力について質問した。分析の結果から,(1)高齢女性は,高齢男性と比較して,自分及び他人の服装への関心や流行への関心が高く,外出着の着装基準においても,個人的服装嗜好,流行,機能性,社会的服装規範を重視すること,(2)服装や流行への関心が高い高齢者は,低い高齢者と比較して,外出着の着装基準において,個人的服装嗜好や流行,機能性,社会的規範を重視すること,(3)服装や流行への関心が高い高齢者は,低い高齢者と比較して,町内活動やボランティア活動に積極的に参加していること,そして活動能力や生きがい感も高く,メンタルヘルスも良いこと,などが明らかにされた。本研究の結果は,高齢期において,装いに関心を持つことが,生活の質(Quality of Life;QOL)の維持・増進に貢献しうる可能性があることを示唆する。
著者
村上 栄一 菅野 晴夫 相澤 俊峰 奥野 洋史 野口 京子
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.197-203, 2007 (Released:2008-01-22)
参考文献数
20
被引用文献数
1

仙腸関節ブロックや骨盤ベルトなどの保存療法の効果が持続せず,日常生活や就労に著しい障害のある仙腸関節性疼痛例に対して仙腸関節前方固定術を行った.男6例,女9例の15例で,年齢は平均49歳(30~86歳),罹病期間は平均3.9年(1~7年),術後経過期間は平均2.3年(6カ月~5年)であった.片側前方固定術を14例に,両側固定術(骨盤輪固定術)を1例に施行した.これらの症例について,関節癒合をCTで,また臨床症状をJOAスコア,VASによる疼痛の変化,Roland-Morris disability questionnaire(RDQ)で評価した.関節癒合は15例全例で得られていた.JOAスコアが術前平均5.6点(4~9点)から術後平均18点(7~24点)に,VASが84(70~93)から40(10~75)に,RDQ得点が21.1(17~23)から6.9(1~14)に改善した.仙腸関節前方固定術の成績は良好であり,保存療法に抵抗する症例には有効な治療法と考えられる.