著者
平川 周作 中島 淳 松木 昌也 古賀 敬興 秦 弘一郎 柏原 学 古閑 豊和 石間 妙子 宮脇 崇 金子 洋平 志水 信弘 松本 源生 石橋 融子
出版者
一般社団法人 日本環境化学会
雑誌
環境化学 (ISSN:09172408)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.125-132, 2020 (Released:2020-09-18)
参考文献数
28
被引用文献数
1

In this study, we examined a fish survey method using environmental DNA (eDNA) metabarcoding in a river, and the relationship between the fish survey results and water quality detected in eDNA was analyzed. eDNA surveys and fishing surveys were conducted in summer and winter, targeting three sites on three rivers in Fukuoka prefecture. Our comparison of riffles and pools and our examination of the appropriate places to collect eDNA samples revealed that the detected fish species were not completely consistent between the two kinds of surveys and there was no ecological features common to detected fish species. Therefore, sampling at multiple locations is expected to reduce detectable fish dropouts. More fish species were detected in the eDNA survey than in the collection survey at all times. However, the results also suggested that the DNA of fish species living upstream may remain at sampling site, and benthic fish species tend to be difficult to detect by eDNA surveys. In addition, the influence of water quality on the characteristics of the survey site were analyzed, since marine species were detected in some river eDNA surveys. The results suggested that domestic drainage is likely to affect the characteristics in winter, when the amount of water is small, and the change in concentration of linear alkylbenzene sulfonic acid and its salts and the change of the ratio of chloride ions may be used as an index of domestic drainage.
著者
金子 洋平 中村 仁 塩田 あづさ 鈴木 健 鈴木 達哉 幸 由利香 牛尾 進吾
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理学会報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.3-10, 2014 (Released:2014-04-05)
参考文献数
10

ナシ萎縮病菌(Fomitiporia sp.)の伝染源と考えられる担子胞子の飛散消長を明らかにした.2008~2011年に野外において,延べ8個の子実体を供試し,それらの直下にグリセリンゼリーを塗抹したスライドグラスを設置して担子胞子を採取した.4年間における胞子飛散は断続的であったものの,開始時期は5月31日~7月7日,終了時期は11月10日~11月21日の間であった.それぞれの時期の気温は,17.0~24.5°C,12.1~14.1°Cであり,飛散開始時期はいずれの年も梅雨期間中であった.12月から翌年の5月までは担子胞子の飛散はほとんど認められなかったことから,1年間における飛散期間は,概ね6~11月であると考えられた.この期間中における飛散の中断時期は,降雨の無い日が継続した時期(主に夏季)と概ね一致した.2011年の夏季に供試子実体に散水を適宜行ったところ,胞子の飛散はほとんど中断しなかった.室内試験において,本菌の胞子の飛散は20~30°Cの範囲で起こり,10,15および35°Cでは胞子の飛散は停止した.また,乾燥条件が継続すると,胞子の飛散は停止することが明らかとなった.気温と水分条件は胞子形成およびそれに続く飛散に影響を与えた.
著者
鈴木 舞音 上原 崇史 金子 洋平 堀 洋輔 馬場 隆彰 齋藤 孝道
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.767-774, 2014-10-15

ソフトウエアのメモリ破損脆弱性を悪用する攻撃,いわゆる,メモリ破損攻撃が次々と登場し問題となっている.メモリ破損攻撃とは,メモリ破損脆弱性のあるプログラムの制御フローを攻撃者の意図する動作に変えることである.一般的には,Buffer Overflow攻撃とも呼ばれている.OSやコンパイラでの防御・攻撃緩和機能が開発されてはいるが,それらを回避する更なる攻撃も登場している.そこで,本論文では,メモリ破損脆弱性の分類を行い,制御フローを不正に書き換えるまでの攻撃に関して調査し,分類する.
著者
古澤喜明 小川梨恵 金子洋平 齋藤孝道
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.571-572, 2014-03-11

SSL/TLSなどのセキュリティプロトコルでは,通信に乱数生成および暗号化/復号といった高負荷な演算処理を伴うため,システム全体のパフォーマンスの低下やスループットの低下を招くことがある.解決策の一つとして,暗号処理に最適化されたモジュールにオフロードする方法がある.本論文では,HTTPS通信におけるオフロードの効果を評価するため,SSL/TLSを用いた通信を解析し,通信全体における暗号処理の割合を計測した.さらに,オフロードの有無により,オフロードがHTTPS通信全体にどの程度パフォーマンス向上に寄与するかを考察した.