著者
礒 千聡 井原 晶子 鈴木 亜美 三藤 雄介 中川 諒 林 涼 小池 康子 新 智美 新 謙一
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.202-205, 2018-05-01 (Released:2018-09-20)
参考文献数
9

77歳の重症慢性閉塞性肺疾患患者に対し,日常生活動作の呼吸困難軽減を目的に在宅にてHigh Flow Nasal Cannula(以下HFNC)を導入した.呼吸困難を伴う食事・入浴の際に使用し,SpO2の改善を認めた.継続使用における問題点として,機器運搬の煩雑さやカニューレのずれがあった.対策として小型の機種に変更し,延長回路を導入した.また,カニューレの固定性を高める為に,持続陽圧人工呼吸療法用ヘッドギアを併用した.HFNC導入4ヶ月後に悪性リンパ腫を併発し,その3ヵ月後に非侵襲的陽圧人工呼吸療法(以下NPPV)へ移行し,その後永眠した.HFNC期間中は体重を維持し,楽しみである入浴が可能な生活を継続できた.本症例より在宅でも安全なHFNC導入は可能であり,NPPV移行までの呼吸サポートとしての有用性が示唆された.
著者
鈴木 亜美 梅澤 秋久
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.259_1, 2017

<p> 本研究では、大学生に実施した回顧的アンケートで得られた知見を基に、伊藤ら(2001)が抽出した6つの学習動機因子のうち「充実志向」と「集団志向」を高める体育授業の在り方を検討した。「充実志向」とは、運動そのものに動機づけられている因子であり、「集団志向」とは、仲間に動機づけられている因子である。そこで、「自己」、「他者」、「モノ」の全体的な関係性によって、「文化の中心的な面白さ」を探究していく授業を構想し、実践を行った。対象はA国立大学附属B小学校第2学年の児童70名であり、2学級においてボールゲームを全6時間実施した。VTRで撮影した映像から描いたエピソード記述、毎授業後に実施した形成的授業評価と自由記述、参観者からのコメントを踏まえながらアクション・リサーチを行うことで理想とする実践の実現を目指し単元を進めた。その結果、①「運動の機能的特性」に触れる時間の確保、②教師や児童同士による良い動きの紹介・価値づけ、③ペアチームの設定等、児童が関わり合う必然性の確保、④ゲームの直前直後の作戦タイムの4つが「充実志向」「集団志向」を高めるために有効である可能性が示唆された。</p>