著者
溝上 雅史 杉山 真也 村田 一素 鈴木 善幸 伊藤 清顕
出版者
独立行政法人国立国際医療研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

IL28B遺伝子の転写蛋白インターフェロンλ3 (IFN-λ3)の測定法を新規開発し、患者末梢血単核球をex vivo刺激で得られた上清や血清のIFN-λ3が良好なPeg-IFN/RBV併用療法効果予測が可能で本法の臨床的有用性を証明した。また、BDCA3陽性樹状細胞はC型肝炎ウイルスを認識し、toll-like receptor 3を介してIFN-λ3を産生することを示した。
著者
鈴木 歩美 戸渡 敏之 赤津 嘉樹 鈴木 善幸 野本 恵司
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌
巻号頁・発行日
vol.23, pp.O044, 2007

【はじめに】破傷風は傷口から感染した破傷風菌の産生する神経毒素によって起こる重篤な中毒性感染症で、主症状は全身横紋筋の持続緊張・強直性痙攣などである。破傷風は潜伏期、第_I_期(前駆症状期)、第_II_期(開口障害から痙攣発症まで)、第_III_期(全身痙攣・後弓反張持続期)、第_IV_期(回復期)と分類される。第_II_期をonset timeと言い、この期間が48時間以内のものは重症で予後不良とされる。今回onset timeが6時間で致死率80%と推定され、且つ87歳という高齢にも関わらず、自宅退院となった症例の理学療法(以下PT)を担当したので報告する。<BR>【症例提示】】(学会発表に対し文書による同意を頂いた。)<BR>症例:87歳男性。主病名:破傷風。既往歴:特になし。<BR>現病歴:農作業中に右前腕挫傷し、1週後構音障害や嚥下障害認め、精査目的にて当院入院となった。翌日呼吸停止し経鼻挿管施行された。さらに自律神経障害による徐脈と頻脈出現し、一時的に体外式ペースメーカー挿入された。その後痙攣発作頻発し抗痙攣薬・筋弛緩薬を投与された。第18病日より状態安定しPT開始となった。<BR>【理学療法初期評価】意識レベルはJCS_III_‐200で、人工呼吸器管理中(SIMV+PS)であった。深部腱反射は上肢で亢進を認め、筋緊張は全体的に亢進していた。ROM‐Tは両肩関節・右肘関節・両足関節に制限があり、ADLはBarthel Index0点で全介助であった。<BR>【理学療法経過】排痰、ROM訓練よりPT開始し、第25病日よりギャッチアップ開始した。この時期には自律神経障害による血圧変動が見られた。第32病日より端座位開始したが、後弓反張強く後方へ転倒傾向があった。第35病日より車椅子乗車し離床を進め、第53病日より歩行訓練開始し、その後起居・歩行などの基本動作は向上し作業療法士(以下OT)によりトイレ動作・更衣動作訓練を進め、院内ADLほぼ自立となった。第129病日スピーチカニューレにて発語可能となり、言語聴覚士(以下ST)により発声・嚥下訓練などを進め、第157病日自宅退院となった。<BR>【理学療法最終評価】意識清明で精神機能は良好であった。ROM-Tは頚部・両肩関節に軽度制限を残した。MMTは全体で5レベルであり、深部腱反射は正常であった。ADLはBarthel Index100点となり基本動作は自立し、屋内外とも独歩にて移動可能となった。<BR>【考察】PTの留意点として、早期は随伴症状である自律神経障害や痙攣発作など不安定な全身状態に対するリスク管理や、病態の把握に必要な情報を聴取し慎重に対応することが必要であった。さらに回復期は、高齢と長期臥床の影響による二次的な筋力低下に加え、後弓反張による姿勢保持困難、筋緊張亢進によるROM制限とそれに伴う更衣動作困難や気管切開に伴う発声・摂食嚥下障害などが問題となり、OT・STなど他職種との連携による生活機能改善を目標としたアプローチが重要であった。