著者
栗山 喬行 関口 洋美 大竹 洋平 茶山 秀一
出版者
科学技術政策研究所 第2調査研究グループ
巻号頁・発行日
2011-03 (Released:2012-03-14)

2009 年3 月に日・米・英の3 カ国で、インターネット調査会社の登録モニターを対象に科学技術に関する意識調査を実施したところ、日本は、科学的な課題に対する関心度が米・英両国より低く、特に、20 代~30 代の若年層が低いという結果が得られた。科学技術の各種分野に対するイメージでは、日本人は米国・英国人よりも、「素晴らしく進んだもの」といったプラスのイメージと、「近寄り難い」といったマイナスのイメージを有していることが把握された。今後、我が国では、多くの人にとって科学技術がもっと身近な存在として感じられるようにするため、科学技術の様々な成果や情報を、分かりやすく、かつ、魅力的な内容となるようにして発信するとともに、様々な人が科学について語り合うことができる「科学コミュニケーションの場」を充実していくことが重要となる。
著者
関口洋美 阿子島茂美 吉村浩一 漆澤恭子 遊佐規子
出版者
教育実践学会
雑誌
教育実践学研究 (ISSN:18802621)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-11, 2022 (Released:2022-09-23)
参考文献数
12

本研究は,児童を対象に漢字二字で構成される熟語の読みを学習しやすくする要因について明らかにすることを目的とした。そこで,読みの組み合わせ(訓訓読みと音音読み),単語としてなじみがあるまたは知っているかどうか(なじみのある高親密熟語とあまりなじみのない低親密熟語),学習効果(2 巡目の正解率)及び学年(低学年・中学年・高学年)に関連させ 5 つの仮説を立てて実験を行った。その結果,音音読みよりも訓訓読みの方が成績は良く学習効果が高いという仮説,低親密熟語よりも高親密熟語の方が成績が良く,学習効果は低親密熟語の方が高いという仮説は部分的な支持にとどまった。学年による大きな違いは見いだせなかったが,学年が進むにつれ熟語の読みの成績における個人差が減少していくことが分かった。本結果から,低親密熟語においては訓訓読みの熟語の方が成績及び学習効果が高く,それは低学年から高学年まで一貫していることが明らかとなった。
著者
吉村 浩一 関口 洋美
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

左右逆さめがねを2週間着用した女性が、正常視のときの生活と同じようなスタイルを獲得するという、きわめて知覚順応の進んだ状態を示した。これにより、逆さめがねの世界に順応することがどのような変化を引き起こすかを捉えることができた。この研究成果を踏まえ、子どもたちに人間の知覚の不思議さを体験してもらい、逆さめがねを通してものを見たり行動したりする際に起こることを予想し実際に体験することにより、その予想がどのように間違っているかを論理的に考えてもらうための科学イベントを構築した。
著者
関口 洋美 吉村 浩一
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は大きく分けて2つであった。1つは、鑑賞授業における鑑賞文の作成を支援する鑑賞シートを開発することである。なお、鑑賞シートは、オノマトペによる感性評価を中心として、子どもたちが答えやすいものを目指した。もう1つの目的は、完成した鑑賞シートを授業で使用してもらい、鑑賞文の作成に効果があるかを検証することである。結果、21語のオノマトペから構成される鑑賞シートが完成した。本鑑賞シートの実証授業では、多くの子どもたちが鑑賞文の作成がしやすくなったと回答してくれた。特に、普段鑑賞文を書くのが苦手な子どもたちに有効に働くことが実証された。