著者
小野寺 正徳 須賀 唯知
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学会誌 (ISSN:13439677)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.68-72, 2003

Cu合金薄板上のAgあっきに超音波熱圧着接合したAuワイヤについて, 接合後の熱処理がワイヤボンディング部の分離性に及ぼす影響を調査し, ワイヤの分離手法をCSPのパッケージング工程中に導入する位置について検討を行った。その結果, 接合温度が低いほど接合強度が小さくなり, 接合強度と接触面積とは直線関係にあることが明らかとなった。さらに, ワイヤボンディング後に熱処理を行うと, 接合強度は増加した後で飽和する傾向を示し, 比較的早い段階から接合部における分離性を妨げる方向に作用することが明らかとなった。以上得られた知見から, CSPのパッケージング工程においてはできるだけ低温でワイヤボンディングを行い, モールド成型後のポストキュア直前に基板を引きはがしてワイヤを分離させるプロセスが適していると考えられる。
著者
細田 奈麻絵 園田 悠太 対馬 英治 木村 隆 須賀 唯知
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第22回エレクトロニクス実装学会講演大会
巻号頁・発行日
pp.215-217, 2008 (Released:2009-10-02)

常温で液体で存在するガリウムをはんだ接合部に塗るとはんだが溶けるため部品を外すための分離作業を簡単に行うことができることを前回報告した。本研究ではジョイント部分のサイズ、塗る量、塗ってからの放置時間に対する剥離に必要な力の変化を定量的に調査した。リペアーへの応用を念頭に再接合をこころみたところ、剥離後に表面にガリウムが残る状態でも再接合できることが確認できた。
著者
本多 史明 細野 智史 末重 良宝 藤野 真久 須賀 唯知 一木 正聡 伊藤 寿浩
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.133, no.11, pp.B320-B325, 2013-11-01 (Released:2013-11-01)
参考文献数
9

PZT (Pb(Zrx,Ti1-x)O3) thin film capacitors using Nano-transfer method has been developed for the fabrication technology of smaller capacitors. The adhesion strength of Pt to SiO2 was shown to be important among process factors. The adhesion force was shown to be originated from the material diffusion in the crystallization process mainly by the observation of TEM and XPS analysis. In this paper, diffusion of ingredients of PZT which is supposed to be one of the factors of the variation was investigated. It was confirmed that diffusion of Pb certainly occurs and this diffusion reinforces the adhesion strength in accordance with the Pt thickness. It is concluded that the diffusion is surely one of the factors of the variation of the adhesion strength.
著者
飯村 慶太 細野 智史 一木 正聡 伊藤 寿浩 須賀 唯知
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第24回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.228-229, 2010 (Released:2014-07-17)

プリント基板の小型化にあたり基板表面の受動素子を基板内部に内蔵する考えがある。コンデンサの内蔵においては強誘電体の結晶化に要求される高温プロセスに基板が耐えられず実用化されている基板内蔵コンデンサの誘電率は数十程度である。そこでナノトランスファー法と呼ばれるプロセスを用いて基板外部で強誘電体に高熱処理を加えた後、剥離転写により目的の基板に実装させることで基板に高熱処理をかけることを避け、高誘電率基板内蔵コンデンサを実現する。強誘電体としてPZT、電極にはPtやCuを用いて剥離実験を行いその剥離特性を得た。これから剥離プロセスにおけるいくつかのメカニズムについての知見を特性と合わせて報告する。