- 著者
-
馬場 一憲
- 出版者
- バイオメカニズム学会
- 雑誌
- バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
- 巻号頁・発行日
- vol.36, no.1, pp.28-35, 2012 (Released:2016-04-15)
- 参考文献数
- 10
産婦人科では,超音波(断層)診断装置が無いと診療ができないといえるほど,超音波が活用されている.大半の症例は超音波断層法だけで診断がつくが,3 次元超音波を用いて,超音波断層法では得ることができない断面を表示したり多彩な3 次元像を表示したりすることで,診断が可能になったり診断が確定されたりする症例もある.特に,胎児の顔の形態,耳の位置や形態,四肢の形態異常の診断に,胎児体表の3 次元像が有用である.
形態だけでなく,3 次元走査と3 次元画像構築を繰り返すことで胎児の動きを立体的に捉えることができる.また,血流をカラー表示する超音波ドプラ法を3 次元超音波に応用すると血流(血管)分布を3 次元的に捉えることができる.