著者
高取 千佳 村瀬 由伎 宮脇 勝 北村 淳一 清水 裕之
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.645-650, 2020-03-31 (Released:2020-06-09)
参考文献数
15

During the 20th Century, most part of Japanese paddy fields were transformed to productive efficient allotments by the “Agricultural Land Improvement Projects”. However, the rich biodiversity, which was maintained in traditional paddy field forms with nature-near water supply systems, has led to a loss. In this research, the methodology of sustainable paddy field management which is aimed at balancing “efficient paddy field management” and “ecosystem conservation” was proposed by conducting the following three points. The focused site was Asami district in Matsuzaka city. First, the paddy fields were classified into 3 types according to the introduction of the agricultural land improvement project. Secondly, the differences of biodiversity and labor productivity by farmers among the three types were clarified. Thirdly, the future paddy field management scenarios were proposed and examined by considering a compromise point in this trade-off relationship between biodiversity and labor productivity.
著者
高取 千佳 謝 知秋 森山 雅雄 三宅 良尚 香坂 玲
出版者
The Japanese Forest Society
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
pp.34, 2023-05-30 (Released:2023-05-30)

国内の中山間地域では、人口減少・農業従事者の高齢化に伴い、耕作放棄される農地が増加し、獣害や生物多様性の低下などの環境面、景観面への悪影響が課題となっている。将来の農地の活用方針を定める上では、現状の耕作放棄地の分布状況の把握方法の定量化、およびその立地条件の把握が不可欠である。そこで、本研究では、三重県松阪市櫛田川流域を中心に、農地の生産、耕作放棄地の分布状況調査及び立地条件の把握、リモートセンシングデータの活用による自動化についての検討を行った。第一に、農地の管理労働量について統計資料の調査、農林業の管理者の把握およびヒアリング調査を基に、農地単位面積当たりの労働力・コストの算出、耕作放棄地の把握を行った。第二に、Sentinel-2のリモートセンシングデータを基に、合成開口レーダ及び光学センサの年間の変化量を分析し、耕作放棄されている箇所の自動的な把握を行い、ヒアリングによって得られた管理労働量および耕作放棄地との比較分析を行った。第三に、以上のデータに対し、平野部から中山間部に至る農地の管理労働量に、立地条件(地形・水系・集落や道路からの距離等)が与える影響について明らかとした。
著者
高取 千佳 長谷川 泰洋 藤原 望 清水 裕之 宮脇 勝
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.1232-1239, 2017-10-25 (Released:2017-10-25)
参考文献数
16
被引用文献数
1

都市に残存する里山起源の二次林は、都市環境の向上に寄与する様々な緑地機能の発揮が期待されている。特に近年は、国民の余暇の増大や量から質への価値観の変化を背景に、雨水涵養や大気浄化等の従来の物理的機能に加え、景観やレクリエーション等の心理的機能が注目を集めている。しかしながら、近年では里山的利用の衰退による質の低下が進んでおり、緑地機能の適切な保全が求められている一方、財政難を抱える行政だけで積極的に緑地管理を行うことは難しく、行政・市民の協働による新たな緑地管理の在り方が模索されている。そこで、本研究では、名古屋市名東区藤巻町を対象に、(1)里山起源の二次林を類型化した上で、(2)景観選好性と管理労力の両方を定量的に評価し、(3)地域における提供しうる管理量を制約条件とし、景観選好性を最大化する管理労力の配分による空間計画の手法構築を行う。これにより、行政・市民の協働による緑地管理の在り方について計画的知見を得ることを目的とする。
著者
高取 千佳
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.392-399, 2018-10-25 (Released:2018-10-25)
参考文献数
10
被引用文献数
3

低出生率と高齢化による人口縮退社会において、コンパクトシティ政策は持続可能な都市経営や生活環境の向上において重要として注目されている。コンパクトシティの目標を達成するには、どういったターゲット(主体)が、どのような要因を基にどういった場所へ社会移動するかに関する知見が必要である。本研究では、(1)年齢階層別の人口社会増減の実態分析、(2)人口社会増減に有意に影響する空間指標の解明による多様な主体の居住選択の要因の考察を行った。結果、子育て世帯、高齢者、若者の3因子別に、異なる空間指標との相関が高いことが分かり、居住誘導政策への基礎的知見が得られた。